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Kansaiサービス GT-R × ADVAN A052 | CUSTOMER REPORTKansaiサービス GT-R × ADVAN A052 | CUSTOMER REPORT

GT-Rを知り尽くしたKansaiサービスがADVAN A052とのマッチングを語る。

奈良市小倉町の名阪国道沿いにある老舗チューニングショップ「Kansaiサービス」。
様々な国産車を幅広くチューニングし、自社のデモカーを数多く所有。豊富なノウハウを持ち、多くの車好きが訪れる。
設立は1982年(昭和57年)。社名は「株式会社ツインパワー」。設立当初はツリングカー、ジムカーナー、ラリー、ダートトライアルなどに参戦していたが、1984年に「株式会社エッチ・ケー・エス関西サービス」に社名変更し、当時チューニング誌主催の「谷田部最高速」で1988年に国産車初の200マイルオーバー(SOARER MZ20 / 323.159km/h)を記録。、その後もフェアレディZ、スカイラインGT-Rなどで数多くの記録を残し名を知らしめた。
2000年以降は、チューニング業界が筑波のサーキットアタックに注力し始め、Kansaiサービスもランサーエボリューションをメインに車を作り上げ、数多くのタイムを記録した。
2010年に現在の「Kansaiサービス」に社名変更し、現在では、お客様と走行会を楽しむ中、デモカーでR35 GT-Rをメインに86やSwift、WRXで筑波サーキットに留まらず、富士スピードウェイ、鈴鹿サーキットでもタイムアタックを行い、雑誌でも各パーツのテストやタイヤの比較テストなど様々なデータを取り、お客様のチューニングにフィードバックしている。

Kansaiサービスと横浜ゴムの付き合いも長く、谷田部最高速の頃からADVANを装着し、2000年頃から、ADVAN NEOVA AD07の開発にも参加し、サーキットでテストを行ってきた。
GT-Rも1988年にデビューしたスカイラインGT-R(R32)から現在のGT-R(R35)まで、ADVANを履き続けている。
GT-Rのデビューは2009年。3.8リッターV6ツインターボを搭載し、その出力は480psと、それまでの自主規制の280psを一気に200psも上まわる高出力で、日本だけではなく世界から注目を浴びた。
当然、チューニング業界でも各社一斉に購入しサーキットでテストを行ってきたが、ノーマルでも高いパフォーマンスを発揮したそのGT-R。しかし、チューニング業界では、さらにパフォーマンスをアップし、様々なパーツをリリースしてきた。
タイヤに関しては、当時は特殊なサイズだったこともあり、GT-R発売当初は純正タイヤでサーキットアタックを行うメーカーやショップが殆どだったが、後に2014年に発売されたADVAN A08BにGT-R2サイズが追加され、Kansaiサービスもデモカー装着しサーキットでテストを行い、高いパフォーマンスを発揮した。

2016年に「ADVAN A052」が発売される。A052はADVAN最強のストリートスポーツタイヤ「ADVAN NEOVA AD08R」を凌ぐグリップ力とハンドリング性能を発揮しつつ、騒音や燃費も配慮した次世代のストリートスポーツラジアルタイヤとしてデビュー。
発売当初は、16インチから18インチまでのサイズだったが、2018年に遂に20インチの285/35ZR20、255/40ZR20のGT-Rサイズが追加発売となった。

早速、KansaiサービスのGT-Rにも装着、公道走行から向井社長によるチェックを行った。まずは自宅から会社までの通勤経路。
「乗ってすぐに感じたのは、ハイグリップタイヤで20インチにもかかわらず、意外と乗り心地が良い。ますはそれに驚いた。」
更に「GT-Rはタイヤが冷えているときは、出だしでアクセルを多めに踏んでしまうとすぐにスリップランプが点灯してしまう。しかし、A052はスリップランプが点灯すること無くしっかり前に進む。その時点で初期のグリップとトラクションの高さに期待した。」
さらにウェット性能についても、
「A052は浅溝設計のため、ウエット性能には正直不安を持っていました。しかし、通勤途中などのストリート走行での雨の日や特に豪雨の時でも、意外にも思った以上にウェット性能も悪く無い事に驚きました。ただ大雨の時の水たまりには注意は必要ですけど(笑)」と向井社長はADVAN A052に高い期待を寄せた。

そして、2018年8月に鈴鹿サーキットにGT-Rを持ち込む。GT-RでADVAN A052の組み合わせで初のサーキット走行となった。8月というだけでご想像のとおり、30℃を超える炎天下。路面温度は45℃。車にはとても厳しい状況。その厳しい状況の中、テストを行った。
サスペンションは、HKSの「MAX IV SP」を装着。バネレートは付属のまま使用し、減衰力のみ徐々に変更する。公道で感じた乗り心地の良さが、サスペンションの動きもしなやかにするせいか、減衰力を上げ固めのセッティングにできる。さらにグリップの良さから鈴鹿サーキットの1コーナーを少ない舵角で侵入しても十分曲がれる。
炎天下の中で行ったテストで向井社長は十分手応えを感じた。

Kansaiサービスでは、デモカーを様々な仕様と環境の中、サーキットでテストを重ね、蓄積したデータを基にお客様のチューニングにフィードバックしている。
「サーキットでデモカーをテストする際は、パーツは市販品をそのまま装着し、セッティングのみを変えています。ワンオフ品やスペシャル品を制作すれば、簡単にタイムアップに繋がりますが、それはお客様が買えない仕様になるので、あくまでも師範パーツでテストしています。お客様が買える仕様でテストを行わないと、Kansaiサービスとしては意味がありません。」
また、タイヤに関して、
「当然、車だけが良くてもいいラップタイムは出ない。タイヤだけ良くてもいいラップタイムは出ない。そのタイヤをどう上手く使うか。」 「タイヤは、設定温度、その時の空気圧、そして路面温度とののバランス。夏はグリップさせすぎないために高い空気圧からスタートし、タイヤを壊さないように徐々に空気圧を下げる。タイヤは温度に合わせて空気圧の管理、その状況に合わせて設定する。基本的にはそれしか無い。」 「A052はグリップが非常に上がったので、A08Bよりもキャンバー角をつけられるようになりました。以前ではグリップが若干落ちるくらいの角度でも、A052は内側と外側の温度が均等になってくれる。」
更に、
「全てのタイヤに言えますが、サーキット走行では1発目のタイムアタックで性能を発揮し、そこから徐々に性能が下がって行きます。たとえ最初のアタック時に十分に性能を発揮しなくても、性能は落ちます。A052は2回目以降のタイムアタックでもタイムが落ち幅が少ないですね。」

ちなみに、今回撮影したGT-Rに装着されているA052は東京オートサロン2019用に履き替えてから変えていない。
オートサロンはもちろん、その他の取材やイベント展示に出向くのは全て自走。ハイグリップなのに思ったより減らないと向井社長は言う。

Kansaiサービスでは、ADVAN以外の他社のタイヤでもサーキット走行会で得たデータも持っている。
その豊富なデータから、客様の車輌と走りに合ったセッティングを必ず導き出してくれるに違いない。

SHOP INFORMATION

■ 株式会社 Kansaiサービス
住所 : 〒632-0111 奈良県奈良市小倉町1080
TEL : 0743-84-0126
https://www.kansaisv.co.jp/