四国の大自然と山海の恵みを楽しむドライブに出かけよう!(高知編)

西暦815年、弘法大師・空海によって開創されたと伝えられている「四国八十八ヶ所」を巡る“お遍路さん”でも知られる四国は、古くから信心深い人々が全国から訪れてきた地です。こうした人々を迎えてくれる「お接待」という文化が根付き、飲み物や食べ物を提供する習わしは、いまでも四国各地の街道沿いに設けられている「遍路小屋」などから見て取ることが出来ます。

外からの訪問者に優しい四国の人情に触れつつ、その大自然が見せる美しさや山海の恵みを活かした美味しさを楽しむ四国ドライブ旅。

高知県、徳島県、愛媛県、香川県からお薦めのドライブコースを4本立ての記事で紹介していきます。

今回の高知編では高知県内のおすすめドライブスポットをまとめましたので是非ご覧ください。
2022.10.11

高知市から約2時間半、四国最南端の町・土佐清水市を満喫しよう!

南国土佐の中心地、高知市からおよそ2時間半のドライブで到着するのが、四国最南端の町・土佐清水市。高知自動車道や窪川佐賀道路といった自動車専用道の整備も着々と進められていることから、アクセスの利便性も高まっている注目のエリアです。

豊かな自然の恵み、特に水産業が盛んな地ゆえにおいしい魚を味わえるのは大きなポイントのひとつ。また、四国最南端の足摺岬(あしずりみさき)は台風のニュースなどでも耳にする機会の多い、全国的に知られたスポットですね。

この土佐清水市と、お隣の四万十市で、四国南西部の豊かな自然と美味しさ、風光明媚な景色を楽しむ旅に出かけてみましょう!

鉄板ドライブコース

四国最南端の足摺岬、そして近くにあるちょっと穴場のパワースポットを訪れてみましょう!

太平洋に突き出した足摺岬は四国最南端の場所で、沖合は黒潮本流がぶつかりあう良好の漁場となっています。展望台からは270°の大パノラマが拡がっており、白亜の足摺岬灯台が眺望のアクセントとして存在感を見せています。

岬の入り口では幕末の偉人・ジョン万次郎(中浜万次郎)の像がお出迎え、この像と四国最南端の碑は記念撮影の定番スポットですね。なお、至近に駐車場がありますが大型連休やお盆、年末年始は交通規制が行われ、約1km手前の市営駐車場に車を停めて徒歩かシャトルバスでの往復となります。

また、岬から5kmほどの場所にあるのが「唐人駄馬遺跡」。

この周辺では縄文から弥生時代にかけての石器などが多く出土しており、巨大な石が並ぶ不思議な光景も見られます。この巨石群はパワースポットとしても注目を集めており、太古の文明に思いを馳せてみるのもお薦めです。

足摺岬、足摺岬灯台 – 土佐清水市観光協会

https://www.shimizu-kankou.com/spot/ashizurimisaki/

唐人駄馬遺跡 – 土佐清水市観光協会

https://www.shimizu-kankou.com/spot/toujindaba/

【穴場スポット①】「土佐の清水さば」が食べられるお店

土佐の清水さば、新鮮な刺身やタタキで美味しさを楽しみましょう!

食卓にのぼる機会も多い鯖、実は日本の漁獲量は中国に次ぐ世界2位(2020年)を誇り、海外への輸出も盛んに行われています。

全国各地で水揚げされる鯖は、塩焼きや照り焼きなど食べ方はいろいろですが、一般的には“足が早い”こともあり生食は避けられる傾向が強い魚です。しかし、土佐清水市で水揚げされる土佐の清水さばは一尾ずつ一本釣りされたもので、抜群の鮮度から刺身や寿司で鯖本来の美味しさを味わえます。

水揚げ地を訪れたからこその贅沢な美味しさ、市内の飲食店でぜひ堪能してくださいね!

清水さばが食べられるMAP – 土佐清水市

https://www.city.tosashimizu.kochi.jp/kanko/g02_shimizusaba06.html

【穴場スポット②】たけまさ商店

たけまさ商店を訪れて全国のプロ御用達「宗田節(そうだぶし)」の秘密に迫ります!

高知を代表する魚といえば鰹、観光で訪れたら鰹のタタキは必ず口にしておきたい一品ですね。一方、鰹と言えば日本食に欠かせないダシの主役、鰹節としても親しまれているところ。煮物や蕎麦・うどん、味噌汁など、日常の食卓で鰹節の旨みを活かしたメニューは数えきれないほど存在しています。

そんな鰹節の中で、全国の料理人から人気のものが「宗田節」。鰹の仲間では小振りなマルソウダガツオを原料としており、全国生産量の7~8割を土佐清水市が担っている特産品のひとつです。

市内の中浜地区にある「たけまさ商店」は、100年以上にわたって宗田節の生産販売しています。

こちらでは宗田節納屋見学体験を行っており、加工場を見学しながら宗田節の歴史や生産工程を学習することが出来ます。一尾ずつ三枚におろし、時間をかけて節へと加工していく工程は、実に手間のかかったもの。そこに、全国のプロが支持する美味しさの秘密を見て取ることが出来ます。

見学後は場所を移して、うま味醤油オリジナルボトルの作成体験。

自分で良さそうな節を選び、これを小刀で成形して瓶に入れたら出来上がり。お家に持ち帰って瓶に醤油を満たせば、美味しいオリジナルのうま味醤油が出来上がりとなります。

なお、見学体験はオンライン予約が可能ですが、平日がお薦めとのこと。平日であれば実際の作業が行われているので、より宗田節の秘密に迫ることが出来るとのことですよ♪

【穴場スポット③】四万十川の沈下橋

四国の母なる川といえば、清流として全国にその名を知られている四万十川。196kmと四国でもっとも長い川、その豊かで清らかな水は人々の生活をいろいろな形で支え、育んできました。

しかし、時には自然の脅威を見せることもあり、大雨による増水で架けられていた橋が流されるなどの被害も繰り返されてきました。橋が流される度に対岸への交通は遮断され、橋を架け替えるための時間と費用の負担も大きかったのです。

そこで、逆転の発想とも言える「沈下橋(ちんかきょう)」が生まれました。欄干(らんかん)が無く川面から近い位置に架けられた沈下橋は、増水すると橋が川に沈むことを前提としています。流されることなく川に沈んだ状態で過ごし、水がひいたら元通りに橋として機能するという仕組み。

勝間沈下橋

そんな沈下橋は昭和のはじめから四万十川に作られ始め、四万十流域には48ヶ所が設けられています。

岩間沈下橋
三里沈下橋

最も下流に架けられ最長の「今成橋(佐田沈下橋)」は観光地としても人気で、休日には多くの人出で賑わっています。

佐田沈下橋

このほか、より上流の沈下橋も景色の美しいところが多く、「岩間沈下橋」のように観光ポスターなどに多く登場している場所もありますから、沈下橋巡りを楽しむドライブはお薦めです。

なお、沈下橋は公道ですが、地域の生活道路なので交通量も思ったより多いところがあります。また橋そのものはもちろん、そこまでの道も狭いことが多いので、車で訪れた場合は橋の近くに駐車場が設けられているところを選び、橋は徒歩で訪れるのがお薦め。迷惑駐車は厳禁、地元のみなさんへの配慮を忘れることなく景色を楽しみましょう。

四万十川(沈下橋) - 四万十市観光協会

https://www.shimanto-kankou.com/kanko/shimanto-river/shimantoriver.html

最後に

四国のお薦めドライブ(高知編)、いかがでしたか?

本州からも3つの瀬戸内海を渡るルートで愛車でのアクセスも便利な四国は、見どころ満載で楽しく美味しいものが盛りだくさんです。また、和歌山~徳島や大分と愛媛を結ぶカーフェリーも就航しているので、関西や九州からはこちらを使ってのアクセスも可能です。

なお、四国をドライブする際の注意点をひとつ。四国といえば八十八ヶ所巡り、お遍路さんの姿を見かけることも多いですが、一般道路では国道であっても道幅の広くない箇所も多いのが四国の道路環境。町外れの歩道が無いところをお遍路さんが歩いていることも珍しくないので、「カーブの先に人が歩いているかもしれない」という意識を常に持って、安全運転を心がけて四国ドライブを楽しんでくださいね。

この記事を書いたライター

斉藤 武浩(さいとう たけひろ)

モータースポーツや自動車関連イベントなどの取材を通じて全国を自分の車で飛び回っており、年間の走行距離はおよそ4万km、ホテル宿泊数は100泊以上という生活を続けている。Webサイトのディレクションの他、コンテンツづくりのためのレポート執筆や写真撮影も行っている。


カテゴリ

横浜ゴム株式会社
あなたにおすすめの記事