地域の個性が豊かな長崎県。3エリアのドライブプランをご紹介!(平戸エリア編)

「長崎」と聞いて、みなさんはどんなイメージが浮かぶでしょうか。鎖国時代に日本の交易窓口として開かれていたことから異国情緒にあふれ、みどころの多さから一度は訪れてみたいところですよね。
 
しかし、観光で足を運ぶとなったら、多くの方が県都・長崎市を真っ先に候補とすると思いますが、県としての長崎は実に広く地域ごとの個性が豊かな地です。

そして、背景には幕藩体制時代の区割りに影響された部分も見られ、現代に受け継がれている文化や伝統に触れることで、より長崎を深く知ることが出来るでしょう。

今回の「平戸エリア編」では長崎県北部の平戸エリアの定番スポットの他、ぜひ立ち寄ったり、体験していただきたいスポットをまとめてみました。
2022.09.22

平戸・生月、荘厳な教会と美味しいラーメンに出会える島!!

九州最大の都市・福岡市の中心から、車で2時間ほど西へ走ったところに位置する長崎県の平戸市。西九州自動車道の整備も着々と進んでおり、アクセスも以前に比べて格段に利便性が高まりました。
 
平戸市は九州本土と、海をはさんだ平戸島をはじめとしたいくつかの島々で形成されており、市役所は平戸島に立地しています。本土と平戸島は平戸大橋でつながっており、2010年からは通行料が無料とされて現在に至ります。

 
さらに平戸島と生月島(いきつきしま)の間も通行無料の生月大橋で結ばれており、福岡から日帰りで楽しめるドライブコースとして注目のスポットです。

そんな平戸島と生月島、そこには歴史的なスポットや美味しいものが盛りだくさん!! 福岡から日帰りで満喫できる“ドライブ島旅”に出かけてみませんか!?

鉄板ドライブコース

誰もが学校で習う歴史上の人物にも触れる、教会巡りの街歩き。平戸市にはたくさんの教会があり、これを巡る散策は平戸観光の定番です。

紐差(ひもさし)カトリック教会
宝亀(ほうき)教会

 
平戸城の周辺にある駐車場へ車を停めて、街歩きを楽しんでみるのが平戸観光の第一歩と言えますね。

平戸城

教会の多い平戸島ですが、歴史を紐解くと1550年にフランシスコ・ザビエルが平戸島へやって来て布教活動を始めました。当時、平戸をおさめていた領主も外国との交易にメリットがあるとしてキリスト教を認め、一部の家臣や領民がキリスト教に改宗しました。

その後に弾圧を受ける悲しい歴史もありましたが、平戸の地にはキリスト教が根付き現在まで各地に多くの教会が残っているのです。いまは仏教寺院と調和した景色も見られ、これらは観光スポットとしても人気を誇っています。

「寺院と教会が見える風景」からの撮影
聖フランシスコ・ザビエル記念教会

平戸観光協会

https://www.hirado-net.com/

【穴場スポット①】生月島

特産の「あご」で取ったダシが美味しいラーメンを食べに生月島へ渡ってみてはどうでしょうか。

平戸島からさらに先、生月島 へ無料の橋を使って渡ることができます。

東京の府中市とほぼ同じ、面積16.57㎢の島にはおよそ6,000人が暮らしており、2005年10月に合併して平戸市となる以前は島全体が生月町という独立した自治体でした。

この生月島は、周辺に豊かな漁場が広がっていることから水産業も盛んで、特にトビウオが特産品のひとつ。トビウオは「あご」と呼ばれており、その由来の一説には「あごが落ちるほど美味しい」というものがあるのです。そんな「あご」の漁はお盆をすぎたころに始まり、乾燥させた「あごだし」は独特の風味と味わいで親しまれています。

生月大橋で島へ渡ってすぐの右手に店を構える「大氣圏(たいきけん) 」は、あごだしラーメンで人気のお店。

焼いたトビウオを天日干ししたもの、これを時間をかけてじっくり煮込んで取ったスープは澄んだ色合いですが実に濃厚な味わいで、麺との相性も抜群です。

また、お店にはおでんも用意されているので、ラーメンが供されるまでの間につまむのもお薦めですよ♪

大氣圏

長崎県平戸市生月町南免4432-101

【穴場スポット②】大バエ灯台

車で行ける“端っこ”で、風光明媚な大自然に包まれてはどうでしょう!

平戸島と生月島を車で訪れたら、是非足を伸ばしてみたいのが“端っこ”のスポットです。

生月島では最北端の大バエ園地、西海国立公園の一部を成している生月島でお薦めの絶景を楽しめます。この園地の一角に立っているのが大碆鼻(おおばえはな)灯台、現地の看板などに表記されている「大バエ灯台」の通称で広く知られています。

1958年に設けられ、白い灯台が生月の青い空と海に映えるロケーション。展望デッキからは壱岐や対馬も眺められ、頬に潮風が届く気持ちよい時間を過ごすことが出来ます。

一方の平戸島では、国道383号で島の南端を目指してみましょう。国道の起点となる志々伎町から長崎県道19号をさらに走った先が宮ノ浦地区、ここが国道と県道で本土から走って来られる“端っこ”です。ここから2kmほど来た道を戻り、商店脇の道を入って2.2km行くと「本土と繋がった道の最西端」になります。ただし、こちらへの道は非常に狭いので訪れる際の運転には充分な注意が必要です。

西海国立公園 – 環境省

https://www.env.go.jp/park/saikai/

大バエ灯台 - 長崎県観光連盟

https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/595

【穴場スポット③】お土産は、歴史ある平戸銘菓を忘れずに!

平戸観光のお土産、その筆頭と言えるお菓子が「カスドース」です。平戸市のある長崎のお菓子と言えば真っ先に思い浮かぶのがカステラですが、これに卵黄をからめて糖蜜で揚げたものが「カスドース」。

平戸は外国との交易が盛んになったことから日本で最も早く砂糖が伝わった地で、茶道を重んじた藩主が砂糖を使ったお菓子の製造を奨励しました。そんな平戸の地に宣教師が伝えたもののひとつが「カスドース」であり、ポルトガル語で「甘い」という意味の「ドース」を名称に含むことからもわかるように、甘さが最大の特徴です。
 
砂糖が貴重なものだったころは門外不出の菓子とされ、殿様などごく限られた人しか口にできないものでした。もちろん今では平戸銘菓として広く親しまれており、市内の菓子店や土産屋でぜひ買い求めたい一品です。

そしてもうひとつの平戸銘菓が「牛蒡餅(ごぼうもち)」、こちらも長い歴史のある菓子で慶弔の際にも使われる地域の生活に密着した存在です。

牛蒡餅は下左右のふたつ

元々は黒砂糖のみを使って作られ、長細いその形から、その名がつけられました。

最後に

今回ご紹介したスポットは、長崎県を楽しめるほんの一部。まだまだ長崎県にはご紹介しきれていない楽しさや美味しさが盛りだくさんで、何度通っても訪れるたびに新しい発見や出会いが待っています。

「長崎県ドライブプラン」の記事

この記事を書いたライター

斉藤 武浩(さいとう たけひろ)

モータースポーツや自動車関連イベントなどの取材を通じて全国を自分の車で飛び回っており、年間の走行距離はおよそ4万km、ホテル宿泊数は100泊以上という生活を続けている。Webサイトのディレクションの他、コンテンツづくりのためのレポート執筆や写真撮影も行っている。


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