多様性と機会均等

KPI

  • 項目

    女性の従業員比率

  • 2016年度実績

    (連結)12.8%
    (国内)6.7%

  • 2017年度実績

    (連結)12.7%
    (国内)7.5%

責任部門

グローバル人事部

考え方・目標

なぜ「人材の多様性」が重要取り組み項目なのか
理由と背景の解説

2018年度よりスタートした新中期経営計画「GD2020」で掲げる目標達成へ向け、更なるグローバル展開を進めていくためには、これまで以上に人材の多様性を推進していく必要があります。
全従業員が、共に明るく生き生きと仕事をしている職場をつくっていくためには、多様な人材が能力を発揮できる仕組みづくりが重要な課題と認識しています。

目指す姿(達成像)/目標

採用にあたっては、国籍、性別を問わずに採用していきます。なお、現時点において入社してからの基本給与や処遇に男女の格差はなく、今後も性別や人種、宗教、文化などの違いによる格差がない状態を継続していきます。
横浜ゴム(単体)としては、総合職の女性採用比率30%以上を維持していきます。

目指す姿に向けた施策

目指す姿を実現するため、次の施策を展開しています。

多様な総合職の採用

2010年7月に導入した人事制度GLOBALでは、意欲と能力がある方に活躍の場を提供することを目的にしています。また、2014年に地域限定総合職制度を導入しました。主に横浜ゴムの『ものづくり』の中核である国内工場の重要機能を担う人材として、地域に根ざして活躍する職種です。

安定的な新卒採用と事業戦略に応じたキャリア採用

新卒者は長期的視野に立って安定的に採用しています。また事業のニーズに応じて経験のある方の採用(キャリア採用)をしています。

障がい者の雇用

障がい者雇用につきましては、これまで、既存業務内でハンディキャップにかかわらず活躍できる仕事を中心に、各事業所で定期的な新卒受け入れをしてきました。今後も、障がい者雇用の幅を広げるにあたり、新たな業務の開発を進めています。

各種制度によるワーク・ライフ・バランスの支援

育児休業制度およびキャリアリターン制度、介護休業制度、在宅勤務制度、短時間勤務制度など、従業員のワーク・ライフ・バランスを支援するため、各種制度を整備・拡充しています。

セミナーなどによる支援

労使共催で、在職時の活性化と定年退職後の人生設計の支援を図るセカンドライフセミナーを開催しています。
また、大介護時代が叫ばれる中、実際に介護をしながら働く事になった場合に備えられるよう、2017年より労使共催で介護セミナーを開催しています。

2017年度の活動レビュー

2017年度、人材の多様性の確保と、均等な機会の提供について、次の活動を行い、成果をあげました。

多様な総合職の採用

2014年7月の地域限定総合職制度導入から、継続して各拠点で実施・展開をし、現在まで4拠点で地域限定総合職採用に繋がっています。

安定的な新卒採用と事業戦略に応じたキャリア採用

2017年度は149名の採用となりました。
そのうち、総合職の採用は47名で女性の比率は34%です。

女性採用数(総合職:新卒+中途) (単位:名)

  2015年度 2016年度 2017年度
女性 12 15 16
男性 36 44 31
48 59 47
(女性比率) 25% 25% 34%

年齢別、男女別従業員(単独) (単位:名)

日本北米アジア欧州その他
30歳未満社員9371200940
87010088
準社員000000
000000
契約300003
100001
30-50歳社員3,14825591053,247
2450200247
準社員500005
21000021
契約9051015
400004
50歳超社員82882825871
43000043
準社員100001
900009
契約22020024
100001
5,364349913105,520
障がい者の雇用

2011年度からは、高等特別支援学校から採用を前提に実習生の受け入れを開始しました。また、2012年3月からは、より多くの障がい者が働くことのできる場を提供できるよう、障がい者雇用のヨコハマピアサポート(株)の運営も開始し、同年5月31日に「障がい者の雇用の促進等に関する法律(障がい者雇用促進法)」に基づく特例子会社の認定を取得しました。2012年1月から知的障がい者を中心に採用活動を進め、2018年1月現在で27名の障がい者の方が在籍しています。
また、横浜ゴム、ヨコハマピアサポート、ヨコハマタイヤジャパン、横浜ゴムMBジャパンの4社で障がい者雇用率制度および障がい者雇用納付金制度上の関係会社特例認定を受け、4社合算しての雇用率は、2018年1月末時点で2.28%となりました。

制度による支援

育児休業制度

1992年より育児休業制度を導入し、1歳未満の子(一定の条件にあてはまる場合は2歳に達するまでの子)を持つ従業員の育児を支援(育児休業A)しています。また、男性のみ取得できる制度であった出産育児休暇を2017年5月に育児休業Bに変更しました。男性の育児参加推進と女性の育児休業復職後の仕事と家庭の両立支援を目的としています。
なお、2013~2017年に育児休業を取得した者の定着率は91.4%でした。

※復帰後12カ月時点での在籍で判断

育児休業制度(育児休業A)取得者数の推移(単位:名)

育児休業制度(育児休業A)取得者数の推移

育児休業制度(育児休業B)取得者数と取得のべ日数の推移

育児休業制度(育児休業B)取得者数と取得のべ日数の推移

※~2016は「出産育児休暇取得人数・日数」、
2017年度は、「出産育児休暇」と「育児休業B」の新旧制度の合計値を記載

介護休業制度

1994年度より介護休業制度を導入し、常時介護を必要とする親族を有する従業員の支援を行っています。また、親族を介護する場合に当該家族が1名の場合は1年につき5日、2名以上の場合は10日間の介護休暇(有給)を取得可能としております。尚、この介護休暇は、2016年1月より時間単位での取得を可能としました。また、病気にかかった子どもの世話をするための「子の看護休暇」(5日間/年度)は小学校就学中まで対象範囲を広げています(法定は小学校に入る前まで)。

介護休業制度取得者数の推移(単位:名)

介護休業制度取得者数の推移

短時間勤務制度

小学校入学前の子どもを持つ者、または介護を必要とする親族を持つ者は、本人の希望により短時間勤務制度が適用されます。また、小学校3年までの子どもを持つ者には時差勤務制度を設けています。
2010年度より、小学校入学までの子どもを持つ者、要介護の家族を持つ者に対し、希望に応じ2年間転勤を停止する地域限定社員の制度を導入しました。

短時間勤務制度取得者数の推移(単位:名)

短時間勤務制度取得者数の推移

事例紹介

女性活躍推進タスクの活動

女性活躍推進法の施行を受けて、当社では「女性活躍推進タスク」を2016年10月に立ち上げました。
2017年には、全従業員を対象としたアンケートの実施、全女性従業員との個別ヒアリングを通して、働く環境について率直な意見や要望を直接聞く機会を設けました。
その結果、働きやすい環境や制度に関する要望が明らかになり、育児・介護の両立をはじめとする多様な働き方に対し、会社が支援する課題を整理しました。
そして、「多様な働き方を認め合い、長く働きやすい会社を目指します」という基本方針の策定をし、働きやすい環境整備に邁進しています。
2018年は、育児・介護・キャリアの3つに分けた施策を具現化していきます。

  1. 育児
    育児と仕事の両立支援施策を拡充します。
    ・在宅勤務制度をはじめとした働きやすい制度導入による基盤強化
    ・時短社員の活用施策
    ・ワーキングマザー交流会開催
  2. 介護
    「介護」社員の実態調査を全社員に行います
    ・(定量的)全従業員へのアンケート実施
    ・(定性的)介護者のヒアリング実施
    ・介護離職防止勉強会の開催
  3. キャリア
    女性が長く働き続けるための施策として、研修などを充実していきます
    ・女性キャリア継続施策(研修・講演会等)
    ・多様な社員理解、リスク管理教育の強化
    ・女性向け健康セミナー(乳がん・更年期など)
【VOICE】タイで活躍する
女性管理職
ヨコハマタイヤ・マニュファクチャリング・タイランド(YTMT)
技術課長
Suarpa Ratanavaraha

私は技術課長として、タイヤ生産の全工程を管理しています。YTMTに勤めてから13年がたちます。最初はゴムのコンパウンダー(配合技術者)として入社し、係長を経て2014年から今の仕事をしています。技術課には40名が所属していますが、うち半分は女性です。2人の係長は男性です。女性が管理職だということで働きにくいと感じたことはありません。タイでは女性が役職につくことを当たり前のことと考えています。
タイでは同僚と家族のように付き合います。もちろん私にとっても、同僚は家族のような存在です。毎日会議でチームメンバーの顔を見て、少しでも様子がおかしいと思ったら、すぐに話を聞くよう心掛けています。一緒にマラソン大会や食事会などのイベントも楽しんでいます。そして仕事のことだけでなく何か家庭の問題があれば、サポートできることは皆で助け合います。私の部下に糖尿病の影響で目の疾患になってしまった人がいましたが、PCを見ることが少ない仕事に替えるだけでなく、その人が甘いものを食べないよう皆で協力して支えました。
私は一生仕事を続けたいと思っていますし、仕事を通じて自分と仲間が幸せになることを願っています。自分のことだけでなく皆の幸せを考えた方が、楽しく働くことができるのではないでしょうか。
皆が新しいことにどんどんチャレンジすると失敗することもあると思いますが、そのぶん能力向上につながります。本社との会議も、通訳を介さずに直接英語で話したほうが、コミュニケーションの活性化や、英語力向上につながると思います。全社としてチャレンジの風土を応援してくれるとうれしいです。

【VOICE】タイで活躍する
女性管理職
ヨコハマタイヤ・マニュファクチャリング・タイランド(YTMT)
経理課長
Suphawadee Trairatsarabakul

私は経理課で原価の管理を担当しています。課には17名の部下がいますが、たまたま全員女性です。仕事上で性別を気にしたことはありませんが、経理のような細かい仕事に適正がある人が多いのかもしれません。女性が多い職場なので産休を取る人が多いのは必然ですが、期間が決まっているので、計画的に引継ぎを行うことができています。YTMTは、組織がしっかりしており、責任分担もはっきりしているので、働きやすい職場だと思います。
部下とは、一人一人の性格を把握して、丁寧なコミュニケーションをするよう心がけています。何か問題があっても、自ら相談に来てくれない人もいますが、私の方から話しかけて悩みを聞き出すようにしています。タイは現在求人が多く、転職が容易なので、急に辞める人もいますが、なるべくそういうことが起きないよう努めるとともに、そのような事態に備えて、2名一組で仕事をしてもらうようにしたいと思っています。
課のメンバーにはもっと自分の能力を伸ばす意欲を持つことを期待しています。せっかく良い環境があり、成長の機会もあるのに、決められた範囲の仕事で満足しているのはもったいないことです。上司が不在の時でも、ある程度の課題は自分たちで解決できるようチャレンジしていってほしいと思います。
タイでは事務職に女性が多く、そのため管理職となる女性も多いです。私は管理職になりたかったからではなく、もっと勉強がしたいと思っているうちに管理職になりました。今の仕事を10年やっているので自分の能力をアップさせたいので違ったことも勉強したいと思っています。チャンスがあれば部長やそれ以上の職にも就きたいと思っています。

【VOICE】タイで活躍する
女性社員
ヨコハマタイヤ・マニュファクチャリング・タイランド(YTMT)
人事部
西本 奈穂

私は本社人事部を経て2017年7月からYTMTに赴任しており、女性活躍推進タスクメンバーも兼任しています。自分の視野を広げるため、いつか海外で仕事がしたいと希望し続けていたので、赴任が決まった時はうれしかったです。
タイに来て思うのは、日本人同士のように「あ・うん」の呼吸は通用しないということです。国が違えば常識や考え方が違うので、お互いに話の内容を理解するためには細かい点までしっかりコミュニケーションをとらなくてはなりません。日々、さまざまなチャレンジがありますが、成長のチャンスと捉え、積極的に取り組んでいます。
タイでは一般的に時短勤務制度はありませんが、定時退社の習慣があり、子育ても家族・親戚や近所の人に助けてもらいながら行うため、出産や育児をしながら仕事を続けることは当たり前になっています。日本とは働き方や社会背景が違うため、日本でまったく同じようにすることは難しいと思いますが、その社会に合った制度を生かし、習慣化すれば長く働き続ける女性が増え、自然と女性管理職の数は増えていくのではないかと思っています。
日本人とタイ人でそれぞれに良いところがあります。日本人は未然にトラブルを防ごうとスケジュールを立てることが得意な一方、タイ人はトラブルが起こった時の対応力・判断力に優れており、日々タイの人たちから学んでいます。両方の良さをミックスした組織を創ることができたら、すばらしい組織になるのではないかと考えています。

新形態の社宅・社員寮が完成、コミュニケーションや災害時対応を向上

神奈川県川崎市中原区今井西町(最寄り駅:武蔵小杉)に新しい社宅・社員寮の複合施設「シエント武蔵小杉」を建築し、2017年3月末から受け入れを開始しました。同施設は社宅、男子寮、女子寮を併せ持った新形態の施設となっているのが特長です。
この新しい複合施設は、「社員間コミュニケーションの活性化」「災害時の安全性や対応力の向上」「社員への安全な住居の提供」の3つをコンセプトとし、社宅、男子寮、女子寮が一体となった複合施設となっています。
なお「シエント(Ciento)」とはスペイン語で“100”と言う意味。横浜ゴムの創業100周年を記念してこの名前をつけました。

  • 「シエント武蔵小杉」の外観

  • 大人も子どもも集えるキッチン付共用ラウンジ

・人気と利便性の高い土地を社員のために有効活用
住みたい街としての人気と、通勤の利便性の高い場所を社員のために有効活用し、快適な住環境を創ることにでモチベーション向上を図ります。

・社員間コミュニケーションの活性化
性別や世代を超えたコミュニケーションの深化を図るため、1階には大人も子どもも集えるキッチン付きラウンジ、大人が静かな空間で学習できるライブラリー、中庭やパティオなど多彩で快適な共用スペースを設けました。 

・災害時の安全性や対応力の向上
社宅・社員寮を集約することで災害時の安全性や対応力を向上します。
また、非常用装置や非常食などを備え、災害時には地域近隣の方々の避難場所として開放し、社員・地域が一体となって対応する拠点として活用します。

・社員への安全な住居の提供
横浜ゴムとして初の女子寮ともなる本施設は、プライバシーを保ちながらも災害時などは集える安全な住居を提供するために、強固なセキュリティー機能を備えています。

・地域環境への貢献
中庭、建物外周は積極的に緑化し、遊歩道やベンチ等を設置しました。また、建物や植栽の照明によって明るい街となるよう安全や豊かな地域環境への貢献を目指しています。

課題と今後の改善策

在宅勤務制度の導入、介護休暇の有給化や時間単位取得を可能とすることにより、家族の介護を行いながらも働きやすい仕組みづくりを行いました。今後とも、育児や介護を行いながら働きやすい環境づくりを進めるとともに、障がい者雇用についても、ヨコハマピアサポート(株)の運営など積極的な流れを絶やすことなく、多様な人材が能力を発揮できる職場づくりに取り組んでいきます。