ヨコハマ・インディア・プライベート・リミテッド (YIN)(インド)
乗用車用タイヤの生産・販売
敷地面積99,923m2(本社・工場)
従業員数706名(2021年12月現在)
所在地Plot No.1, Sector 4B, Bahadurgarh Industrial Estate, HSIIDC Bahadurgarh, Dist – Jhajjar, Haryana 124507 India(本社・工場)
相談・苦情などの受付窓口Environment Health & Safety Dept.
TEL:+91-1276-662200 FAX:+91-1276-662000
社長ご挨拶
当社は、インド市場向けに2007年タイヤ販売会社を設立して輸入タイヤの販売を開始、2014年生産工場の操業を開始しました。
現在、世界第2位の人口を有し、数年後に世界第1位になると言われているインドは、モータリゼーションが年率10%を越える成長を続けております。
自動車の重要部材の1つであるタイヤは、その要求性能の満足度と品質の信頼性がますます重要になっています。一方で、環境への配慮も重要で、原料の調達時から環境への負荷が少ない素材を使い、それらの特性を生かして、必要最小限のエネルギーでタイヤを生産すること、そして物流・販売における最適な物流拠点の配置を通じた輸送のムダ排除等で、生産、上市、物流、販売を通して環境負荷の低減を主軸にした事業運営を行っています。
労働安全衛生マネジメントシステムISO45001:2018、環境マネジメントシステムISO14001:2015認証、品質マネジメントシステムISO9001:2015の各認証の継続更新、またOE供給開始に伴いIATF16949:2016の認証
も2020年に取得し、マネジメントシステムを機軸に、毎年具体的な目標を定め、従業員全員参加による継続的な改善活動とフォローアップの仕組みを運用し、マネジメントシステムの効果的な活用を図っています。
環境保全の取り組みとしては、温暖化防止と地域貢献を目的に、YOKOHAMA千年の杜プロジェクトとして、植樹活動を2016年より開始しています。植樹は、宮脇方式の杜づくりに準じており、この方式を行政、地域の方々および近隣の学校を訪問或いは招き、官民・地域と一体となった活動を実施しています。
また地域社会への貢献として、例年街頭での清掃活動、啓発活動なども行政や地域住民と共に協働して実施してきております。
2020年以降、Covid-19の拡大により活動が制限されるなど、制約の中での活動を余儀なくされ、千年の杜活動や地域社会との協働活動も許される範囲内での最小限の活動となりました。一方、このような先の見通せない状況の中でも経済回復著しいインドにおいて生産は拡大・継続しつつも、従業員の健康・メンタルを第一に、柔軟な働き方や生産体制を試行錯誤しながら進め、状況に即応可能とする新しい働き方を模索しつつ運営を進めています。
今後はこの不透明な環境やSDGsを前提とした事業計画の立案実行により、ステークホルダーの皆様から安心感の有るより信頼される企業となるよう取り組んで参ります。
組織統治
組織・体制の強化
チームワークの良い生販一体の組織づくりを目指して、組織運営を実施しています。
2007年からタイヤ販売会社としてスタートし、2014年からタイヤ工場を操業開始。2018年にはインドの自動車市場の成長に伴い、2期工場拡張を開始し2019年10月より一部稼動開始、2020年初より2期工場のフル稼働を開始しました。また現地インド人による管理体制の本格導入により、生産・販売のシームレスなコミュニケーションと共に意思決定においても、スピード感のある組織づくりを進めています。
そしてこれを支えるために、業務手順書や職務権限規定の定期的な見直しや評価項目・方法、基準を含む人事制度の刷新などを進めています。
システムによる承認権限制約の付加、内部通報制度の設置などによりコンプライアンスリスクへの対応も行っています。また、従業員の法令順守意識向上を図るために、入社時におけるコンプライアンス教育の実施や定期的なフォローアップ教育、外部監査制度の導入なども実施し従業員への認知向上、周知を図っています。
人権
平等な雇用機会
従業員の採用や配置、評価においては国籍、人種、民族、宗教、性別、年齢、性自認などについて差別無く、ポリシーに則りいかなる前提条件もつけず公平かつ一貫した運用を展開しています。
またこのポリシーは採用時における教育、また定期的な再教育も実施する事で全従業員へ周知徹底を図っています。
職場での非倫理的行動やハラスメントについても明確なポリシーに則り運用を行っています。
一方、明確な判断基準、手続きが記載された「従業員行動規範」に基づき、従業員に対する懲戒や苦情処理制度、異議申立て制度などを公正に運用しています。
労働慣行
労働安全衛生
安全衛生を全ての基本とし、労働災害防止と健康で快適な職場づくりに取り組む。
基本方針- 働く者一人ひとりが安全を全てに優先させ全ての職位・職制の参加と行動と協力の下に安全活動の向上を図る。
- 安全衛生に関わる法令・行政指針への確実な適合を図る。
- 働く者に対して安全衛生の重要性を周知し必要な教育・訓練を実施する。
- 関係する協力会社との連携強化に努め事業活動に係る全ての人の安全と健康の確保に取り組む。
- 労働安全衛生マネジメントシステムにより作業と設備に係る潜在的危険を排除するためPDCAを回し継続的改善を図る。
- “整理整頓は安全衛生の基本である”との考えをもとに2Sを徹底する。
- 安心して働ける快適な職場作りを推進するとともに心とからだの健康づくりを積極的に支援する。
- 自動車産業の一翼をになう企業として交通事故防止に取り組む。
安全衛生は、労働の基本条件であり、最優先課題として取り組みを継続しています。
ISO 45001: 2018労働安全衛生マネジメントシステムをベースに、リスクアセスメント活動・設備の本質安全活動等、人、仕組み、設備、管理の4側面から活動を展開しています。
体感訓練とルールの見える化
2021年に体感訓練道場を新たに設置したモノづくり道場に統合し、入社時教育で会社や職場での行動ルール、五感訓練、製造工程での安全装置や防火対策、製品に関する知識、品質・不適合品・過去トラブルに関する知識、設備部品知識など包括的な安全教育を実施し、危険を危険と感じる人づくりを行っています。
2021年度も新入社員を含め、全従業員が年1回の訓練・評価を受けています。
COVID-19に対する取り組み
2020年の初めより、全世界がCOVID-19のパンデミックに見舞われました。 YINでは、COVID-19に対する予防措置を徹底的かつ効果的に実施し、人と事業への影響と損失を最小限に抑えるための、下記取り組みを実施しています。
全ての従業員に対して体温、マスクの着用確認、COVID-19追跡アプリでの感染リスク確認、弊社を訪問されるお客様への入門時における健康自己申告制度の導入、出退勤管理への顔認証システム導入、生産現場における設備まわりの定期的消毒、定期的な巡回点検によるソーシャルディスタンス確保状況確認や意識向上の呼び掛け、事務所では在宅勤務の導入、会議室での人数制限などを通して、感染を予防する、弊社から感染を拡大させないことを徹底しています。これらはリスク管理委員会により定期的に検証され、状況に応じて必要な手段を追加/停止する事で、事業とのバランスを取りつつ、最大限の予防効果を発揮するよう努めています。
体温測定:全ての従業員に対して、守衛所で体温を測定しています。
消毒の徹底:各車両の入門時の消毒、定期的な事務所や会議室の消毒を行っています。また工場内の各場所に消毒液を配置し、消毒を徹底しています。
ソーシャルディスタンスの確保:リスク管理委員会の指導の下、必要に応じて製造現場、事務所、会議室、通勤バス、食堂等のあらゆる場所でソーシャルディスタンスを確保しています。
全国安全月間
毎年3月は全国安全月間であり、工場長が安全宣言と安全誓いを立て、安全旗、国旗掲揚した後、工場内巡回を行います。
更に、各従業員に対する安全に関する教育と消防訓練を行い、また安全意識向上活動として、安全スローガン、安全クイズ、安全ポスターを作成し優秀作品を表彰しています。
消火訓練や避難訓練を昼夜問わず定期的、時には抜き打ちで実施する事で、緊急事態への準備とともに、問題点を洗い出して改善へとつなげています。
環境
環境マネジメント
環境マネジメントの持続的改善を実現するため、ISO14001:2015を取得しております。
- 全ての活動分野において環境に配慮した施策に取り組みます。
- 国際規範を尊重し、地域貢献・社会貢献に努めます。
- 環境マネジメントシステムを強化し、先手管理による環境汚染・感覚公害の予防と環境負荷低減により環境改善を継続的に進めます。
- 関連する法規制および協定等を順守し、継続的に環境改善活動に取り組みます。
- 循環型社会および低炭素社会の実現に向けて、地球温暖化防止、省エネルギー、省資源、資源循環を推進します。
- 事業活動を通じて生物多様性の保全と生物資源の持続可能な利用に努めます。
- 地域の融和を進め、地域を大切にし、地域から信頼される環境貢献企業を目指します。
環境データ
画面を左右に動かすと、表組みの情報がご覧になれます
項 目 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|
廃棄物処理量(t) | 171 | 182 | 280 | 420 | 570 | |
埋立率(%) | 0.0 | 0.5 | 0.7 | 0.2 | 0.2 | |
埋立量(t) | 0.0 | 1.0 | 2.0 | 1.0 | 1.0 | |
エネルギー使用量 (原油換算:kl) |
電力 | 1,515 | 2,010 | 2,542 | 3,360 | 4,676 |
燃料 | 1,690 | 1,499 | 1,439 | 1,638 | 2,272 | |
合計 | 3,205 | 3,508 | 3,981 | 4,998 | 6,948 | |
温室効果ガス排出量(千t-CO2) | 10.0 | 11.0 | 12.7 | 16.1 | 21.1 | |
水使用量(千m3) | 35.5 | 32.9 | 33.6 | 45.4 | 63.8 |
- 年度:1月~12月
- 海外拠点の算定では、GHGプロトコルを使用しました。
化学物質の管理状況についての報告(PRTR法への対応)
危険物の取り扱いについては、物質ごとに、保管・取り扱い(非定常時も含め)等、法令・要領に定められた内容で、運用・管理しています。
マネジメントシステムに基づき、定期的に検証改善する中で、事故等の発生もありません。
騒音、振動、臭気について
毎月1回外部検査会社によるモニタリングを実施しており、行政への報告と共に法規制項目以外に自主管理項目と自主管理値も設定し、環境会議にてフォローアップ、更なる改善に向けた討議・方向付けを行っています。
環境事故・リスク低減の取り組み
リークゼロ活動
安全、省エネ活動の一環として、水・蒸気・油類・粉体・エアーの漏れなし活動(=リークゼロ活動)を定期保全業務やTPM活動にて継続しています。
この活動を通じて、保温や漏れゼロによる環境リスク低減と共に省資源化、エネルギー利用効率向上などの継続的な改善につなげています。
環境月間
毎年6月の環境月間では、環境リスクのリストアップ、改善実行計画作成、実行、評価の取り組みを実施、また、環境標語、環境クイズ、環境ポスターを従業員が作成し、優秀作品を表彰することで従業員の意識を高める活動も行っています。
公正な事業慣行
契約、購買等における承認プロセスの確立、コンプライアンス教育の実施、また運用における定期的な検証、外部監査により不正を発生させない仕組みを構築し徹底しています。
消費者課題
環境貢献商品Earth-1の生産を2014年より開始。インドは道路事情が悪く、道路の凹みなどでタイヤの破損率が高いため特定のタイヤは再度開発により改善品をお客さまに提供することで好評をいただいています。更にインドのお客様の要求・嗜好にタイムリーにミートした製品開発を進める為、企画立案段階からローカルスタッフ主体で進めています。
苦情などへの対応
皆さまからいただいた情報については、要領に基づき迅速に社内展開され、内容分析・発生原因別に分けて対策等を立て、お客様へ回答・対応させていただいています。
コミュニティへの参画及びコミュニティの発展
地域との関わり
パンデミックにより重篤な患者が増加しましたが、バハドゥルガル市民病院には、重篤な患者を治療するためのICUベッドが不足していました。そこで2021年10月に、10台のICUベッドを市民病院に提供しました。
千年の杜活動
ハリヤナ州バハドゥルガルのNGO「Clean&Green Association」による植林活動に参加し、545本の苗木を寄贈しました。 また自宅近くの植林のために、135人の従業員に苗木を提供しました。