国内生産拠点での安全性評価表
PRTR対象物質の安全性評価
「安全性評価度」の見方
PRTR法では、化学物質の環境への排出量の報告が義務付けられていますが、化学物質の環境への影響度は排出量だけでなく、その有害性によって大きく左右されます。従って、化学物質の環境へのリスクの低減には、排出量と併せて有害性を考慮し、総合的な評価のもとに対策を講じる必要があります。
そこで、一昨年から神奈川県の「化学物質の安全性影響度の評価に関する指針」を参考にして、PRTR法による個々の報告対象物質の「排出量」に、神奈川県が公表する有害性に応じた「毒性係数」を掛けた「換算排出量」を算出し、これらを足して事業所の合計排出量を算出しました。これを「人の健康」と「生態系」への影響度をランク付けした「安全性影響度の評価表」に照らし合わせて各事業所の位置を示すことで、リスクの低減の方向性を明確にしました。
例えば平塚製造所は人の健康への合計換算排出量は5,382.931トンなのでランクⅡ、生態系への影響度の合計換算排出量は15.154トンなのでランク4となります。
従って、平塚製造所の安全影響度は『Ⅱ-4』と示すことができます。
2021年度の変化状況の理由
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平塚製造所 Ⅱ-4 → Ⅲ-4 人へ良化 |
No.58 エチレングリコールモノメチルエーテルの取扱量、排出量が減少した |
新城工場 Ⅴ-4 → Ⅶ-5 人へ良化 生態へも良化 |
No.333 ヒドラジンとNo.154 シクロヘキシルアミンの取扱量、排出量が減少した |
三島工場 Ⅴ-4 → Ⅵ-5 人へ良化 生態へも良化 |
No.411 ホルムアルデヒドの排出量が減少した |
新城南 三重 尾道 茨城 長野各工場 ランク変更無し |
安全性影響度の説明
有害性ランクと毒性係数
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ランク | A | B | C | D |
---|---|---|---|---|
毒性係数 | 1000 | 100 | 10 | 1 |
人の健康への影響のランク表
ランク | 総換算排出量(人の健康への影響) |
---|---|
I | 10,000t以上 |
II | 3,000t以上10,000t未満 |
III | 1,000t以上3,000t未満 |
IV | 300t以上1,000t未満 |
V | 100t以上300t未満 |
VI | 30t以上100t未満 |
VII | 10t以上30t未満 |
VIII | 10t未満 |
生態系への影響のランク表
ランク | 総換算排出量(生態系への影響) |
---|---|
1 | 10,000t以上 |
2 | 1,000t以上10,000t未満 |
3 | 100t以上1,000t未満 |
4 | 10t以上100t未満 |
5 | 10t未満 |
各工場の安全性評価結果の推移
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工場名 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2021年 改善点or悪化点 |
---|---|---|---|---|---|---|
平塚製造所 | Ⅴ-4 | Ⅱ-4 | Ⅱ-4 | Ⅱ-4 | Ⅲ-4 | 昨年度 2020年度に比べ、人へは良化 生態へは変わらず |
ハマタイト | Ⅵ-5 | Ⅶ-4 | Ⅶ-5 | Ⅶ-5 | - | |
長野工場 | Ⅷ-5 | Ⅷ-5 | Ⅷ-5 | Ⅷ-5 | Ⅷ-5 | 昨年度 2020年度と変わらず |
茨城工場 | Ⅶ-5 | Ⅶ-5 | Ⅵ-5 | Ⅵ-5 | Ⅵ-5 | 昨年度 2020年度と変わらず |
新城工場 | Ⅳ-4 | Ⅳ-4 | Ⅳ-4 | Ⅴ-4 | Ⅶ-5 | 昨年度 2020年度に比べ、人へ良化 生態へも良化 |
新城南工場 | Ⅴ-5 | Ⅴ-5 | Ⅴ-5 | Ⅴ-5 | Ⅴ-5 | 昨年度 2020年度と変わらず |
三重工場 | Ⅵ-5 | Ⅵ-5 | Ⅵ-5 | Ⅵ-5 | Ⅵ-5 | 昨年度 2020年度と変わらず |
三島工場 | Ⅳ-4 | Ⅴ-4 | Ⅳ-4 | Ⅴ-4 | Ⅵ-5 | 昨年度 2020年度に比べ、人へ良化 生態へも良化 |
尾道工場 | Ⅶ-5 | Ⅶ-5 | Ⅷ-5 | Ⅶ-5 | Ⅶ-5 | 昨年度 2020年度と変わらず |