ニュースリリース

横浜ゴム、新中期経営計画「GD2020」を策定

2020年度に売上収益7,000億円、営業利益700億円を目指す

2018年02月19日

  • 経営関連

横浜ゴム(株)は2018年2月19日、2006年度から取り組んできた中期経営計画「グランドデザイン100(GD100)」の終了を受け、2020年度までの新中期経営計画「グランドデザイン2020(GD2020)」を公表した。独自路線を強めた各事業の成長戦略を通じて経営基盤を強化し、2020年代の更なる飛躍に備えることを「GD2020」の位置づけとしている。横浜ゴムの強みを再定義し、タイヤ消費財事業では「プレミアムタイヤ市場における存在感の更なる向上」、タイヤ生産財事業では「オフハイウェイタイヤを成長ドライバーとして次の100年の収益の柱へ」、MB事業では「得意分野への資源集中」を成長戦略として掲げる。経営基盤の強化策として、有利子負債削減や資産圧縮などによる財務体質強化、企業風土の変革、リスクマネジメント強化といった施策を進める。財務目標として、2020年度には売上収益7,000億円(2017年度比※8.3%増)、営業利益700億円(同※29.1%増)を目指す。
※2017年度決算IFRS準拠の数値(会計監査終了前)との対比

「GD100」の振り返り

「GD100」は2006年度からスタートした中期経営計画。3年ごとに4つのフェーズに分けており「GD100」スタート前の2005年度から「GD100」最終年の2017年度の間に、売上高は4,519億円から6,680億円に、営業利益は219億円から519億円に増加した。また、この間にグローバル化も進め、海外売上高比率は23%から56%となった。

「GD2020」の概要

「GD2020」の位置づけ

横浜ゴムの強みを再定義し、独自路線を強めた各事業の成長戦略を通じて経営基盤を強化し、2020年代における更なる飛躍に備える。

「GD2020」の成長戦略

<タイヤ消費財事業>
拡大の見込まれるプレミアムタイヤ市場をターゲットに、横浜ゴムの存在感を更に向上すべく4つの戦略を推進していく。
(1)プレミアムカー戦略
技術と品質で選ばれるタイヤメーカーを目指す。
(2)ウィンタータイヤ戦略
国内、欧州、ロシア・北欧向けウィンタータイヤで性能No.1を目指す。
(3)ホビータイヤ戦略
レースやクラシックカーなどあらゆる自動車趣味に対応する商品ラインナップ拡充を図る。
(4)お客様とのコミュニケーションを活性化
「クルマのある生活をもっと楽しく!」を体現するタイヤメーカーを目指す。

<タイヤ生産財事業>
オフハイウェイタイヤを成長ドライバーとした事業拡大と、北米事業基盤を活かしたトラック・バス用タイヤの拡販に取り組む。
(1)オフハイウェイタイヤ
・ATGの農業機械用、林業機械用タイヤ、愛知タイヤ工業の産業車両用タイヤ、横浜ゴムの建設車両用タイヤを最大限に活用し、事業ポートフォリオの更なる拡充を図る。
・インドを拠点としたATGの持つ圧倒的なコスト競争力を強みに拡販する。
・競争優位な特殊用途タイヤをさらに強化する。
(2)トラック・バス用タイヤ
・米国ミシシッピ州に建設した最新鋭の設備を持つトラック・バス用タイヤ工場の高い品質と
柔軟な供給体制を強みに、世界最大級の北米市場での拡販を図る。
・独自技術 SpiraLoop®(スパイラループ)を採用した超偏平シングルタイヤを積極的に展開していく。

<MB事業>
得意分野への資源集中をテーマに掲げ、自動車部品ビジネスの拡大と海洋事業での確固たる世界No.1を目指す。
(1)自動車部品ビジネス
・自動車用ホース配管や接着剤などのグローバル展開をさらに加速する。
(2)次世代技術・商品の開発を推進する。

海洋事業
(1)日本、インドネシア、イタリアの3拠点生産体制を最大限に活用し、世界的に高評価を得ているマリンホースや空気式防舷材などを拡販する。
(2)独自技術による商品開発を更に推進する。

<技術戦略>
強みである独自の特性コントロール技術とグローバル開発体制により、卓越した性能と品質の商品を作り出し「GD2020」の事業戦略を支える。また、先行技術開発として重要なモータースポーツ活動を今後も積極的に進め、最高レベルの技術を追求する。

<ブランド戦略>
2015年より開始した英国プレミアリーグ「チェルシーFC」とのパートナー契約を今後も最大限活用し、グローバルでのブランド強化を図る。

経営基盤強化

「CSR」「人事施策」「コーポレートガバナンス」「リスクマネジメント」「財務戦略」に取り組む。中でも「財務戦略」では、成長戦略の着実な推進によって創出されたキャッシュフローとグループ資金の有効活用により、有利子負債削減などの財務基盤の強化と適正な株主還元の両立を目指す。

2020年度の財務目標

売上収益:7,000億円
営業利益(率):700億円(10%)
D/Eレシオ:0.6倍
ROE :10%
営業キャッシュフロー:2,000億円(3年間累計)
設備投資:減価償却費範囲以内(除く戦略投資)

「GD2020」のロゴ

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