2016年度 第2四半期決算説明
連結の範囲等
2016年度 第2四半期 連結業績
通期の業績見通し
将来見通しに関する注意事項
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2016年第2四半期連結決算の概要についてご説明します。

連結範囲の状況です。当第2四半期の連結子会社数は126社、前期末比4社増加しています。

続いて業績の状況です。

為替レートの実績はUSドルが前年比9円の円高で112円、ユーロが同10円の円高で125円、ルーブルが同0.5円の円高で1.6円です。それによる為替の影響額は売上高でマイナス138億円、営業利益でマイナス49億円、経常利益でマイナス80億円となっています。原料価格は天然ゴムが前年同期比20セント安の127セント、原油が同14ドル安の40ドルとなっています。原料は108億円の増益要因です。

損益状況についてご説明します。売上高は2,681億円で前年同期比281億円、9.5%の減収です。売上総利益は946億円で同98億円、9.4の減益です。売上総利益率は35.3%でほぼ前年並みとなっています。販管費は788億円でほぼ前期並みですが、為替の影響が29億円減少要因に働いており、それを除くと実質ベースで27億円の増加になります。内容のひとつはチェルシー費用が上期については増加要因として効いています。また、6月24日に上期の業績を修正しましたが、ロシアの貸倒引当金の積み増しといった増加分も販管費に含まれています。営業利益は157億円で、同96億円、37.9%の減益です。営業外収支はマイナス34億円で20億円程度悪化しています。その内為替の影響が31億円の悪化要因として含まれています。差額の11億円の良化については中国子会社の政府の補助金の計上と雑損などが前期に比べて少なかったことなどの結果です。経常利益は124億円で同116億円の減益、当期純利益は82億円で同80億円の減益となりました。

上期の営業利益増減要因です。前年同期が253億円、当期が157億円のため、差し引きで96億円の減益となっています。この要因についてご説明します。

まず粗利為替差はマイナス79億円、原料価格はプラス108億円です。原料価格の内訳は天然ゴムがプラス31億円、合成ゴムがプラス26億円、配合剤が45億円、その他が6億円です。価格要因がマイナス80億円で、内訳は国内新車用がマイナス14億円、国内市販用がマイナス12億円、中国向けがマイナス15億円、北米向けがマイナス22億円、中近東、中南米、アフリカ等のその他海外で17億円となっています。販売/MIXはマイナス8億円ですが、内訳は販売量がタイヤでマイナス8億円、MBでマイナス7億円の合計マイナス14億円となっています。タイヤの販売量減については国内の新車用、市販用の販売減、海外については中近東やロシアなどの資源減開発国向けの需要減の影響です。また、MBについてもホース配管や工業資材などの資源関連商品の市場の需要減などの影響を受けました。MIX等ではプラス6億円となっています。

そして工業の立上げ費用等でマイナス37億円となっていますが、その内マイナス27億円はミシシッピのTB工場の立上げに伴う一時的コストです。残りの10億円は前期に生産財タイヤの大型受注があり、それが今期にはなくなったことによるものです。製造原価は2億円の悪化、販管費は2億円の良化となっています。

事業別セグメントの状況です。

タイヤ事業の売上高は2,082億円で前年同期比235億円、10.1%の減収です。内訳は国内新車用でマイナス28億円、その内価格の要因がマイナス14億円です。国内市販用がマイナス25億円、価格要因でマイナス12億円です。海外がマイナス182億円、価格要因でマイナス54億円、為替でマイナス120億円です。国内新車用については昨年実施された軽自動車税増税や4月に発生した熊本地震の影響により自動車販売台数が減少しました。国内市販用については販売価格の下落、また特に上期は低採算品の販売を抑え、ADVANやBluEarthなどの高付加価値商品に販売を特化し、収益性重視の販売施策をとったことが影響しています。また、海外市場については北米ではボリュームベースで前年比プラス6%、中国でも15%程度販売量は伸ばしました。一方、ロシア、中近東、中南米などの資源開発国の需要減が非常に大きく影響しました。そして前期の生産財の影響も含まれています。

MB事業は563億円、前年同期比47億円、7.7%の減収です。ホース配管がマイナス27億円ですが、自動車ホースの需要減や建機用ホースも資源開発の鈍化や中国のインフラ投資の減速による影響を受けました。工業資材は為替の影響やマリンホース等に資源関連商品が落ち込みマイナス9億円、ハマタイトは国内中心に建築用シーリング材が低調でマイナス10億円となっています。営業利益については、タイヤ事業が121億円、前年同期比73億円減益です。MB事業についても35億円で同21億円の減益となりました。

四半期別の損益状況です。特に4-6月期を中心にご説明します。

為替の状況はUSドルが前年同期比13円円高の108円、ユーロは同12円円高の122円、ルーブルは同0.7円円高の1.6円です。1-3月期に比べ、4-6月期はより円高が進みました。為替の影響は売上高で97億円、営業利益で31億円、経常利益で63億円の減益要因です。

天然ゴムは138セントと1-3月期と比べ20%ほど上がっています。原油についても46ドルと前年同期比では12ドル安ですが1-3月期と比べると上がっています。原料の影響はプラス52億円です。

第2四半期については売上高1,388億円で前年同期比188億円、約12%の減収となっています。タイヤ事業でマイナス161億円、MB事業でマイナス27億円の減収です。営業利益は88億円で同46億円、34%の減益となりました。タイヤ事業でマイナス34億円、MB事業でマイナス10億円です。経常利益は67億円となっています。

四半期別の営業利益増減要因です。第2四半期についてご説明します。前年が135億円、当期が88億円で差し引き46億円減益となっています。

まず粗利為替差がマイナス53億円、原料価格がプラス52億円、価格がマイナス35億円です。価格の内訳は国内新車用がマイナス6億円、国内市販用でマイナス6億円、中国市場でマイナス6億円、北米でマイナス9億円、その他海外でマイナス8億円です。販売量/MIXがマイナス17億円で、内訳は販売量でマイナス20億円、タイヤでマイナス18億円、MBでマイナス3億円、MIXでプラス4億円です。

そして工場立上げ費用がマイナス14億円ですが、これは先ほどご説明したように米国のTB工場の立上げ費用です。販管費はプラス21億円良化していますが、ほとんどが為替の影響です。実際はチェルシーの関連費用やロシアの貸倒等のコスト増が入っていますが、流通コストや経費の削減等で基本的にはカバーしています。

昨年12月末と比較した財務状況です。

総資産が6,134億円で前期末比973億円、流動資産が2,780億円で同465億円減少しています。昨年の10-12月のウィンタータイヤの売掛債権回収による売掛債権の減少等が主因です。固定資産は3,354億円で、同508億円減少しています。主に株価の下落による有価証券の評価差額の減少などによるものです。

負債総額は3,193億円で同470億程度減少しています。昨年12月末、休日があるため支払期日のずれの分の借入債務の減少、原料価格の減などによる債務の残高の減少も入っています。純資産は2,942億円で、約500億円減少しています。株価下落の影響や円高による為替換算調整勘定の減などが主因です。有利子負債は1,655億円で同254億円減少しています。

D/Eレシオです。2016年6月末については純資産が2,891億円、有利子負債が1,655億円で0.6倍です。2013年から横ばいとなっています。

通期の業績見通しについてご説明します。

まずATGの下期の損益状況を簡単にお話しします。詳細については社長のプレゼンテーションでご説明しています。

2016年度の農機需要は北米では農産物価格が下落している影響もあり前年比10-20%需要が減る見込みです。南米についても上期の天候不順の影響、経済の低迷などの影響で5-15%の需要減少を見込んでいます。市場としては厳しい状況ですが、2016年のATGの会社計画については全販路に対してかなりボリュームを増やす計画を立てています。数字は申し上げられませんが、上期についてもほぼ計画通りの販売量の実績を達成しています。

下期から当社の連結決算に取り込むため、ATGの会社計画である下期の売上高270億円、営業利益47億円、当期純利益32億円という数字を折り込んでいます。

弊社の通期の業績予想です。年間の為替レートはUSドルが106円、ユーロが117円、ルーブルが1.6円です。下期の為替レートはUSドルが100円、ユーロが110円、ルーブルが1.5円の前提です。為替の影響額は売上高で361億円、営業利益で93億円、経常利益で98億円のマイナス要因です。原料については天然ゴムが前年比10セント安の127セント、原油は同4ドル安の44ドルの想定です。原料の影響は年間で160億円の増益要因です。

損益の状況にはATGの下期の利益計画、買収に伴うのれんの償却、取得関連費用が含まれています。売上高が6,000億円で前年比300億円減収、売上総利益が2,155億円で約90億円、4.1%の減益予想です。販管費は1,775億円で、73億円増加しています。この中には為替のマイナス要因がマイナス79億円含まれており、これを除くと152億円の増加となります。この中にはATGの下期の販管費、のれんの償却、取得関連費用などが135億円含まれています。差額の17億円についてはチェルシー関連費用や貸倒引当金などです。

営業利益は380億円で、同165億円、30.3%の減益予想です。営業外収支がマイナス70億円で約18億円悪化しています。その内為替の影響が5億円、残りの13億円は買収に伴う資金調達による支払利子の増加、その他調達に伴う金融費用などです。経常利益は310億円で同183億円の減益、当期純利益は200億円で同163億円の減益予想です。配当については当初の予定通り中間で26円、年間で52円としています。

通期の営業利益増減要因です。前年が545億円、当期が380億円のため、差し引き165億円のマイナス要因の分析となります。その内ATGの買収に伴う影響額はATG営業利益プラス47億円、取得関連費用マイナス92億円を合わせてマイナス45億円です。これを除いた425億円ベースで前年差のご説明をさせていただきます。

粗利為替差がマイナス172億円、原料価格がプラス160億円、価格要因がマイナス125億円です。価格の内訳は国内新車用でマイナス22億円、国内市販用でマイナス19億円、中国向けがマイナス27億円、北米でマイナス34億円、その他海外でマイナス23億円です。販売量/MIXでマイナス3億円、内訳は販売量でマイナス18億円、MIXでプラス15億円です。MIXについては上期に引き続き国内市販用を中心に高付加価値品を精力的に販売していきます。その内販売量についてはタイヤでマイナス8億円、MBでマイナス10億円です。そして工場の立上げ費用がマイナス37億円、製造原価で5億円です。販管費はプラス62億円ですが、為替の影響がプラス79億円含まれているため、それを除くとマイナス17億円の悪化となります。

最後にATG関連の費用ですが、営業利益でプラス47億円ですが、買収関連費用がプラス92億円あります。内訳はのれんの償却費がマイナス27億円、棚卸資産および無形固定資産の時価評価の影響額がマイナス43億円、取得関連費用でマイナス20億円です。

上期、下期別の営業利益増減要因です。特に下期は前年が292億円、ATG関連の費用を除くと当期は268億円です。マイナス24億円の減益要因についてご説明します。

粗利為替差は93億円の悪化要因です。原料価格で52億円の良化を見込んでいますが、価格の影響でマイナス45億円となる予想です。内訳は国内新車用でマイナス8億円、国内新車用でマイナス7億円、中国でマイナス8億円、北米でマイナス12億円、その他海外でマイナス10億円です。

販売量/MIXはプラス5億円で、販売量でマイナス4億円、MIXでプラス9億円です。販管費はプラス60億円ですが、為替影響が50億円入っているため、残りの10億円を引き続き流通コスト、固定費削減等でカバーしていきます。

最後に事業別セグメントの予想です。

タイヤ事業で4,530億円、前年比476億円、9.5%の減収です。為替の影響がマイナス317億円、価格要因でマイナス125億円となっているためそれを除くと実質的には約40億円の減収となります。MB事業が1,120億円で、同100億円の減収です。為替影響でマイナス44億円の悪化要因が含まれています。ATGの新規売上連結に伴う売上増加が270億円、その他が80億円、合計で6,000億円となっています。

営業利益についてはタイヤ事業で340億円、MB事業で77億円、ATGの取得関連費用も含めた影響額がマイナス45億円、その他が8億円、合計で380億円となっています。