2017 Super Taikyu Series (4)

スーパー耐久シリーズを統括するSTO(スーパー耐久機構)にお聞きする、シリーズの現状と展望についての第3回。最終回となる今回は、ますますの発展を遂げるシリーズの将来展望などについてお聞きしていこう。


目標は“みんなが満足する”こと

多くの参加者を集め、盛り上がりを見せているスーパー耐久シリーズ。しかし、ここであえて現状の課題は何なのかをSTO(スーパー耐久機構)事務局長の桑山晴美さんと、技術面も担当する事務局の三村壮太郎さんにお聞きした。

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桑山晴美さん「課題は常にあり、どんなことにもゼロスタートの気持ちで臨んでいます。常にある課題としては『皆様が満足する』形を作っていかねばならないということ。

ご協賛社様には『スーパー耐久に協賛してよかった』と思っていただける、趣味でご参戦いただいている方には『スーパー耐久に出て楽しかった』と感じていただける、街のショップや修理工場からご参戦いただいている方には『地元のファンが増えたりお客様が増えた』と喜んでいただける、ファンの皆様には『耐久レースは長時間だからこそ、さまざまなドラマがあって楽しい』と満足して帰っていただけるなど。

レースに出ることは自分への挑戦であり、クルマを運転することは夢のあること、そんなことを皆様と共有しながら、レースを創っていきたいですね」



良好なパートナーシップに支えられて

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スーパー耐久シリーズのひとつの特徴として、多くのパートナーシップが機能していることが挙げられる。ワンメイクタイヤを供給するヨコハマタイヤとのパートナーシップも欠かせないものだ。

三村さん「2017年はスーパー耐久シリーズに供給していただいているタイヤの仕様が新しくなりましたが、昨年までのもの以上にパフォーマンスが優れていて、特に摩耗性についての高い評価が参加者から寄せられています。性能の向上はシリーズを統括する側としても、とても助かっています」



世界に通じる“Taikyu”を目指して

スーパー耐久シリーズを統括する、STO(スーパー耐久機構)の桑山晴美さんと三村壮太郎さんにお話しをお聞きしてきたインタビュー。なかなかシリーズを統括する立場の方の生の声を聞く機会は無いだけに、貴重な内容をお届けできたのではないだろうか。

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そこで最後に、シリーズの将来展望について、桑山さんにお聞きして締めくくろう。

桑山さん「やはり長時間・長距離のレース、例えばニュルブルクリンク24時間レースのような、日本を代表する耐久レースを作っていきたい。そこにはアジア各地の方々にも参加していただける、そんな立ち位置を築いていきたいと思っています。

『耐久レースはアジアの中では日本、日本にはスーパー耐久がある』という認識を、世界の方々の常識にしていきたい。そして、あくまでも私一個人の思いとしてですが、日本の真ん中あたりで24時間耐久レースを実現することも夢のひとつです」



日本を代表する耐久レースとして、世界への飛躍も期待されるスーパー耐久シリーズ。ヨコハマ タイヤはワンメイクタイヤサプライヤーとして、これからもスーパー耐久シリーズを支えていき ます。次回(6月9日掲載予定)では、2017年のスーパー耐久シリーズを戦うタイヤについて、ヨコハマタイヤのエンジニアが解説いたします。