新春恒例のビッグイベント「東京オートサロン2017 in 幕張メッセ」は、今年も1月13日から15日までの3日間にわたり千葉県の幕張メッセで盛大に開催された。世界最大のカスタムカーイベントであるチューニング・ドレスアップの総合展示会として、前身の「東京エキサイティングカーショー」から数えて35回目の今年も471社が出展、先進技術車両のデモンストレーションやカスタムカーのパレード、新たに同乗試乗会を開催するなど多彩なイベントが展開された。
期間中には日本列島を強い寒波が襲ったが、入場者数は3日間合計で324,400人(主催者発表)と前年並を記録、3年連続で30万人以上が訪れる盛り上がりを見せて閉幕した。
2017年で創業100周年を迎えた横浜ゴム、ヨコハマタイヤブースは「ADVAN」を全面に押し出した構成で多くのお客様をお迎えした。モータースポーツ関係では2016年からヨコハマタイヤのワンメイクとなったSUPER FORMULAでシリーズチャンピオンに輝いた国本雄資選手が駆った「P.MU /CERUMO・INGING SF14」と、2016年にSUPER GTでシリーズ2勝を飾ったKONDO RACINGの「フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R」を展示し、一際注目を集める存在となっていた。
一方で市販タイヤを装着するデモカーは4台を展示。グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN」の優れたパフォーマンスをアピールしたが、中でも話題を集めたのが、100周年を記念してこの秋に復活発売予定の「ADVAN HF Type D」プロトタイプ。1981年に発売、ポルシェへの新車装着なども通じて時代を牽引していた名作をヒストリックカー市場に向けて復活発売することは、多くの愛好家から関心を集めてSNS上などで話題となった。
また、ブース内には横浜ゴムの100年間の歩みを紹介するパネルコーナーを設置。その中では国内外のモータースポーツシーンで華々しい活躍を見せてきたヨコハマタイヤ装着車も紹介、レース、ラリー、スピード行事など幅広いカテゴリーを支えてきた横浜ゴムのモータースポーツ活動についてご覧いただいた。
横浜ゴムのグローバル・フラッグシップブランド「ADVAN」の、ハイパワー・プレミアムカー向けタイヤである「ADVAN Sport V105」。ドイツのニュルブルクリンクをテストフィールドとして、この過酷なコースで性能を磨き上げ、世界のモータースポーツへの参戦から培った技術を応用して開発したタイヤだ。
2016年8月に、日本での発売を開始した「ADVAN FLEVA V701」。その開発テーマーは「楽しいハンドリング」であり、より多くのドライバーに“走る歓び”を提供することを目指して生み出されたADVANの新たなハイパフォーマンス・スポーティ・タイヤである。
2016年の東京オートサロンに参考出品、8月にデビューした「ADVAN A052」。「ADVAN」最強のストリートタイヤ「ADVAN NEOVA AD08R」を凌ぐグリップ力とハンドリング性能を発揮しつつ、騒音や燃費も考慮した次世代のストリートスポーツラジアルタイヤで、ウェットグリップ性能、騒音、転がり抵抗に係る規制を定めた国際基準「UN/ECE Regulation No.117 02 Series (R117-02)」をクリアしている。
1981年に発売した「ADVAN HF Type D」は、35年を経た今日でも語り継がれている名作のひとつである。レーシングスリックタイヤにディンプルを施したトレッドデザインを片側に採用、斬新な商品性と優れた走行性能で高い評価を得て、1980~90年代に国内外でYOKOHAMAの名を高めた商品のひとつだ。
東京オートサロンの開期中、ヨコハマタイヤブースでは多彩なトークショーが催された。2016年のSUPER FORMULAでチャンピオンを獲得した国本雄資選手や、SUPER GTで優勝を飾ったKONDO RACINGとRACING PROJECT BANDOHのドライバーと監督など、多彩な顔ぶれによるトークを多くのみなさんにお楽しみいただいた。
土曜日には「ADVAN FLEVA V701」の開発ドライバーをつとめていただいた、片山右京さんによるトークショーを開催。さらに日曜日には「ADVAN A052」の開発ドライバー・柴田優作選手とタイヤエンジニアによるトークセッションも行い、開発現場の模様や裏話も披露されて会場は大いに盛り上がりを見せていた。
横浜ゴムではタイヤやアルミホイール以外にも幅広い事業を展開しているが、そのうちのひとつが自動車・工業用接着剤の分野である。自動車には内外装をはじめ多くの接着剤が用いられているが、ウインドシールド(窓ガラス)もそのうちのひとつ。横浜ゴムは40年以上にわたり、自動車メーカーへウインドシールド用接着剤を販売しており、現在では自動車用接着剤の国内トップメーカーとなっている。
培ってきた経験と技術を活かして、2016年12月下旬に発売したのが「Hamatite Hyper Sealant」。2016年の東京オートサロンに参考出品して、注目を集めた商品である。この商品は自動車窓ガラス用高弾性接着剤であり、フロントとリアのガラスを窓枠に接着させることで、ガラス自体がボディ補強パーツになるというもの。サーキット走行においてはボディの変形を抑制し、走行安定性と操舵性を向上させる効果がある。
UPDATE : 20.Jan.2017