2015 MACAU GRAND PRIX =Sunday Report=

2015 MACAU GRAND PRIX Sunday Report

4日間に渡って各カテゴリーで激戦が展開されてきた「第62回 マカオ・グランプリ」も、11月22日についに最終日を迎えた。この日は朝一番のレースとして「Macau Touring Car Cup」の決勝が行われた他、この週末の大トリを飾るメインレースとしてF3世界一決定戦とも称される「Formula3 Macau Grand Prix」の決勝レースが行われたが、最終日にふさわしく朝からスタンドには多くの観衆が詰めかけ、世界的モータースポーツのビッグイベントのフィナーレにふさわしく、大変な盛り上がりを見せる一日となった。


Formula3 Macau Grand Prix

ヨコハマタイヤが全車にコントロールタイヤを供給する「Formula3 Macau Grand Prix」。前日の土曜に行われた10周の予選レースの結果によって、この日の決勝レースのグリッドが決まったが、予選レースを制した昨年の覇者、フェリックス・ローゼンクビスト選手が連覇なるか、あるいはライバル達がそれを阻止するのかに注目が集まった。

[Photo]

グリッド上でライオンダンスなどの恒例のイベントが行われ、最高潮の盛り上がりを見せる中、15周で争われる決勝レースはこの日の最後のレースとして、午後3時30分にフォーメーションがスタート。残念ながら、昨日の予選レースでクラッシュしたダニエル・ジュンカデラ選手がリタイアし、27台のマシンが15周の戦いに臨んだ。

午後3時34分、決勝レースがスタート。スタートはポールポジションのローゼンクビスト選手の動き出しが良かったものの、予選2番手のチャールズ・レクラーク選手がスリップストリームを活かし、リスボアベンドでトップに立つ。ローゼンクビスト選手は2番手に後退、3番手にはサム・マックラウド選手が浮上した。

上位陣がそのまま2周目に突入したころ、後方集団ではフィッシャーマンズベンドで多重クラッシュが発生。このため、レースは赤旗中断となってしまう。

レースは午後3時53分にセーフティーカー先導によりリ・スタート。3周終了時にセーフティーカーがコースを去り、再び激しい攻防が始まった。

再びレースが始まった直後、トップのレクラーク選手のスリップを奪ったローゼンクビスト選手とマックラウド選手が、2台一気にリスボアベンドでレクラーク選手をパスする。

しかしレクラーク選手は7周目のリスボアベンドでマックラウド選手を再逆転。3番手に後退したマックラウド選手は、8周目の山側でタイヤバリアに接触してしまい、左リアホイールにダメージを受けてピットインすることに。

レースが後半に入ると、トップのローゼンクビスト選手、2番手のレクラーク選手、3番手に浮上したアレキサンダー・シムス選手は2分10秒台と予選並みの好タイムをマークしながら周回するも、等間隔となり順位変動は訪れず。

結局そのままローゼンクビスト選手が逃げ切って見事2年連続でのマカオウィナーに。レクラーク選手、シムス選手が表彰台に立つこととなった。


[Photo]

[Photo]

[Photo]

[Photo]



Macau Touring Car Cup

タイヤコンペティションがあるものの、33台中28台と、圧倒的多数のヨコハマタイヤユーザーが出走した「Macau Touring Car Cup」。その決勝レースが午前8時30分と、この日最初のカテゴリーとして12周の戦いを披露した。

[Photo]

この日のマカオは朝から薄曇り。午前8時30分にフォーメーションラップがスタートした「Macau Touring Car Cup」は、プジョーRCZやミニ・クーパーS、シボレー・クルーズといった小型車が覇を競うツーリングカーレース。

まずはポールシッターのプジョーRCZのポール・プーン選手を筆頭に、1周のフォーメーションラップを終えると、午前8時36分に決勝がスタート。レッドシグナルが消えると、プーン選手は好スタートも、予選2番手のプジョーRCZを駆るサムソン・ファン選手はやや出遅れ、代わってプジョーRCZのアンディ・ヤン選手が2番手に浮上する。

オープニングラップを終え、プーン選手、ヤン選手、ファン選手のトップ3台は、同じくプジョーRCZをドライブする4番手のパトリック・チャン選手を大きく引き離してストレートに戻ってくるが、ヤン選手とファン選手が、リスボアで2番手争いを展開。なんとか2番手を死守したヤン選手だったが、その周の山側でガードレールにクラッシュしてしまう。

これでセーフティーカーが導入されることとなるが、トップ3の顔ぶれはプーン選手、ファン選手、そしてアンドリュー・ロウ選手。4番手にはパトリック・チャン選手が続き、トップ4台はすべてプジョーRCZとなる。

レースは4周終了時にリ・スタート。しばらくは上位陣に順位変動のないまま周回が進むが、7周目に山側でミニ・クーパーSを駆るチャオ・チョン・イン選手を抜いたプジョーRCZのチョウ・ケン・クヮン選手が5番手に浮上。クヮン選手は、9周目には海側でチャン選手をオーバーテイクし4番手に躍進を果たす。

トップのプーン選手は既に独走態勢を築いていたものの、チャン選手の追い上げは続き、10周目には3番手のロウ選手に肉薄。このプレッシャーに屈したか、山側でロウ選手がタイヤバリアにヒット。直後にいたチャン選手も接触を喫したが走行を続行し3番手に。

結局12周の決勝レースはプーン選手がポール・トゥ・ウイン。2番手にファン選手、3番手にクヮン選手が入り表彰台へ。イン選手も4位に入り、ヨコハマタイヤユーザーがトップ4を含む上位を占める結果となった。


[Photo]

[Photo]

[Photo]

[Photo]