2015 MACAU GRAND PRIX =Friday Report=

2015 MACAU GRAND PRIX Friday Report

11月19~22日の4日間、マカオ市街地を舞台に開催される世界的なモータースポーツのビッグイベントである「第62回 マカオ・グランプリ」。開催2日目となるこの日は、ヨコハマタイヤがワンメイクでタイヤを供給するF3の世界一決定戦こと、「Formula3 Macau Grand Prix」では、プラクティス2回目と公式予選2回目が行われ、土曜日の予選レースのスターティンググリッドが決定。またタイヤコンペティションがあるツーリングカーレース「Macau Road Sport Challenge」、「Macau Touring Car Cup」の2カテゴリーでも公式予選が行われるなど、土曜から始まる決勝に向けて盛り上がりを見せることとなった。


Formula3 Macau Grand Prix

各国のF3シリーズから集ったトップランカーたちが覇を競う「Formula3 Macau Grand Prix」。全車がヨコハマタイヤの供給するコントロールタイヤを装着して行われるこのF3世界一決定戦とも呼ばれる一戦は、前日に引き続いて午前9時35分から40分間のプラクティス2回目、そして午後3時55分から同じく40分間の公式予選2回目が行われ、土曜の予選レースのグリッドが決定した。

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昨日と同じ午前9時35分にスタートしたプラクティス2回目は、上空に雲も少なく、まずまずのドライコンディションで始まった。

セッション開始と同時に一斉にマシンがコースイン。しかし、計測1周目からモニター上位につけたのは昨日の予選1回目に暫定ポールを奪ったフェリックス・ローゼンクビスト選手で、午前9時42分に2分13秒781でトップに立つと、翌周には2分13秒128にタイムアップ。ここでチャールズ・レクラーク選手が2分13秒104でトップを奪うも、ローゼンクビスト選手は翌周には2分12秒483を刻んで逆転。さらに午前9時49分には2分12秒185をマークするなどイニシアティブを譲らず。

2番手にはアントニオ・ジョバナッツィ選手が2分12秒849で浮上するが、午前9時52分にはマーカス・ポマー選手が2分12秒794で上回り2番手に。さらにポマー選手はタイムを上げ、午前9時57分には2分11秒688を叩きだし、ローゼンクビスト選手を抑えてトップに立つ。

ローゼンクビスト選手も負けじと2分11秒936へとタイムを上げるが、ポジションは2番手。すると、午前10時にはサンフランシスコベンドでクラッシュが発生し、セッションは赤旗中断に。

セッションは午前10時05分、残り10分でリ・スタート。ラスト3分となってから、2分11秒329、2分11秒102と最後までタイムアップを続けたポマー選手が、そのまま首位を譲らずチェッカーを受け、このプラクティス2回目のトップタイムを奪った。2番手にはローゼンクビスト選手、3番手にはレクラーク選手が続いた。

タイムスケジュールが遅れ、午後4時25分に始まった公式予選2回目。セッションのスタートと同時に各ドライバーがコースイン、早々に計測ラップに入って行くが、なんと昨日の予選1回目で2番手につけていたカラム・イロット選手が、開始4分でまさかのクラッシュ。サンフランシスコヒルの入口で、マシンを止めてしまう。

このため、セッションはいきなりの赤旗中断。残り時間約35分でのリ・スタートは午後4時34分となった。この再開後、早々に前日の予選タイムを更新したのはローゼンクビスト選手。午後4時38分、2分11秒707でトップに立つと、さらに2分11秒388にタイムアップ。ジョバナッツィ選手も2分12秒536で2番手につけるが、2分11秒869でこれを上回り、レクラーク選手が2番手に。

午後4時43分には、メルコヘアピンでグスタボ・メネゼス選手がガードレールにヒット。これに後続車両が詰まり、大渋滞が発生するが、赤旗にはならずセッションは続けられる。

この間、上位陣の多くはピットに入ったが、午後4時48分、コースに残っていたレクラーク選手が2分11秒378でトップに躍り出るが、コースに戻ったローゼンクビスト選手は、午後4時58分に2分10秒641をマークし再び首位に返り咲く。その直後にジョバナッツィ選手も2分11秒034で2番手に浮上する。

ダニエル・ジュンカデラ選手、ポマー選手も2分11秒台前半のタイムを刻んで3番手を争うが、翌周ジュンカデラ選手は2分10秒687にまでタイムアップ、トップのローゼンクビスト選手に肉薄。レクラーク選手も午後5時04分に2分10秒796で3番手に浮上するなど、ポールポジション争いは2分10秒台の攻防となるが、午後5時05分にローゼンクビスト選手が2分10秒474を叩きだして2番手以下を突き放す形に。

その直後、山側でジョバナッツィ選手がクラッシュ。このため赤旗が提示され、セッションはそのまま終了となった。

この結果、ローゼンクビスト選手が明日の予選レースのポールポジションを獲得。ジュンカデラ選手、レクラーク選手が2~3番手。クラッシュを喫したジョバナッツィ選手は4番手からのスタートとなった。


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Macau Touring Car Cup

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33台中27台と、引き続き圧倒的多数のマシンがヨコハマタイヤを装着して出走して臨んだ「Macau Touring Car Cup」の公式予選は、午後1時55分にドライコンディションでスタート。30分間のこのセッションは、オンタイムでコースインが開始された。

午後2時01分、最初の計測ラップはプジョーRCZのチョウ・ケン・クヮン選手が刻んだ2分52秒134ながら、すぐさまミニ・クーパーSを駆るチャオ・チョン・イン選手が2分51秒619でトップタイムを塗り替える。

さらにこのタイムをプジョーRCZのポール・プーン選手が2分49秒328を刻んで上回ると、ミニ・クーパーSを駆るレオン・チ・キン選手が2分51秒187で2番手に。しかし、翌周にはポール・プーン選手が2分47秒295へタイムアップ。さらにプジョーRCZのアンディ・ヤン選手が2分48秒676で2番手、同じくプジョーRCZのサムソン・ファン選手も2分49秒915で3番手に浮上するなど、トップ3は50秒を切っての争いとなる。

トップのプーン選手は、午後2時09分に2分47秒126へとトップタイムを更新。ファン選手も2分47秒610にタイムを上げ2番手につけ、トップに肉薄するが、プーン選手は付け入る隙を与えず、翌周2分46秒229を叩きだし、トップの座を守る。

残り10分を切って、トップのプーン選手はピットイン。この間にファン選手が2分47秒591と僅かにタイムを上げるものの、逆転はならず。

セッション終盤、上位陣はピットイン&アウトを行うも、残り数分のところでドナマリアベンドで多重クラッシュが発生。これでセッションは赤旗となり、そのまま終了。結局プーン選手がポールポジションを獲得し、ファン選手、ヤン選手が2~3番手に。プジョーRCZを駆るドライバーが予選トップ3を奪うとともに、ヨコハマタイヤユーザーが予選上位を独占する結果となった。


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Macau Road Sport Challenge

やや雲が増えた午前11時35分。予定どおり「Macau Road Sport Challenge」の公式予選が30分間で行われた。この公式予選に出走した36台のマシンの内17台と、昨日に続いて多くのマシンがヨコハマタイヤを装着してのコースインとなった。

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ヨコハマタイヤユーザーでは、まずスバル・インプレッサSTIをドライブするリオ・キン・チョン選手が2分40秒569で3番手につけるが、開始10分となった午前11時45分には三菱ランサー・エボリューションⅩのウォン・ワン・ロン選手が2分39秒353で3番手に。さらにランサー・エボリューションVIIをドライブするロー・カイ・フン選手が2分37秒225をマークし、モニターの2番手に浮上を果たすなど、セッション序盤からライバルマシンと激しいトップタイム争いを展開する。

しかし、セッション折り返しとなる午前11時50分には山側セクションでストップした車両がコースをせき止めてしまうなど、各車充分なタイムアタックができない状況が発生。この為、ほとんどの上位陣がいったんピットへ帰還してしまう。

残り10分を切ってから、再びマシンがコースに戻り始めるが、残り6分に山側で2台による接触が起こり、ふたたび車両がコース上に立ち往生するなど、クリアラップがなかなか得られないままセッションは終盤に。

なんとかラスト2分のところでタイムアップを果たすドライバーが現れ、フン選手が2分36秒865で3番手に浮上、さらにラストラップに三菱ランサー・エボリューションⅩのウォン・カ・ホン選手が2分36秒630をマークしてポジションアップを果たすも、午後零時05分にはチェッカードフラッグが振り下ろされセッションは終了。

この公式予選で、ヨコハマユーザーではホン選手の4番手が最上位となり、フン選手が5番手でこれに続く結果になった。


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