61th. MACAU GRANDPRIX =Sunday Report=

61th. MACAU GRANDPRIX =Sunday Report=


Macau GT Cup

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早朝から快晴となる中、「Macau GT Cup」は、最終日最初の決勝レースとして午前9時から12周の決勝レースが行われた。

ローリングスタートから迎えたスタートでは、スタートライン直前での加速に勝った予選4番手のメルセデス-ベンツSLS AMG GT3のマロ・エンゲル選手と、同じくメルセデスを駆る予選6番手のレンガー・ヴァン・ダ・ザンデ選手が1コーナーまでに一気に1~2番手に躍り出る。

トップに立ったエンゲル選手は、じりじりとリードを拡大する一方、2番手のヴァン・ダ・ザンデ選手も、背後のライバル勢のプレッシャーを受けながらも根気よくポジションをキープ。

7周目あたりからは上位陣の目前に周回遅れも現れ、時折各車のギャップが変動するものの、順位は変わらず。終盤には3番手以下を突き放したヨコハマタイヤユーザーのメルセデス・ベンツを駆るエンゲル選手とヴァン・ダ・ザンデ選手が、逆転でワン・ツー・フィニッシュを達成した。

なお、5番手にはBMW Z4 GT3のアウグスト・ファルファス選手、6番手にフェラーリ458 Italia GT3のルイ・アグアス選手が入るなど、その他のヨコハマタイヤユーザーも上位フィニッシュを飾った他、これで最終戦を終えたGT ASIAでは、フェラーリ458 Italia GT3のリュー・ズウ選手が優勝。同じくフェラーリ458 Italia GT3で2位に入ったモク・ウェン・サン選手が、今季のドライバーズチャンピオンに輝いている。



WTCC (FIA World Touring Car Championship)

金曜に公式予選を終え、昨日は走行のなかったヨコハマタイヤワンメイクの「FIA WTCC -Guia Race of Macau- Presented by Suncity Group」だが、この日は午前11時15分からレース1、午後零時30分からレース2と、各10周ずつの2つの決勝レースが行われた。

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レース1ではシトロエン勢が予選とトップ3を独占していたが、まずはスタートでホンダのノルベルト・ミケリス選手が4番グリッドから好スタートを決め、1コーナーまでに2番手に浮上。これにシトロエンのセバスチャン・ローブ選手が続くも、トップはポールシッターのホセ・マリア・ロペス選手(シトロエン)が堅持。ただし、リスボアベンドではイヴァン・ミューラー選手がティアゴ・モンテイロ選手に屈したことで、ホンダ勢がそろってポジションを上げ、シトロエン勢に割って入る。

ロペス選手が1周目に早くも1秒6のマージンを稼ぐが、ミケリス選手(Michelisz)を筆頭とする2番手争いは熾烈さを極め、3周目のリスボアベンドではローブ選手がミケリス選手に仕掛けるものの、オーバーテイクはならず。逆にこの攻防で失速したローブ選手(Loeb)は、ガブリエーレ・タルクィーニ選手、モンテイロ選手のホンダ勢2台とミューラー選手にもポジションを奪われ、6番手に後退してしまう。

これでホンダ勢が2-3-4番手に躍進を果たすが、トップのロペス選手は6周目に2分27秒338のファステストラップを刻むなど、安定した速さを見せつけ10周を走り切って優勝。ミケリス選手、タルクィーニ選手、モンテイロ選手のホンダ勢が2~4位、シトロエンのミューラー選手が5位となった。

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続くレース2は予選のトップ10がリバースグリッドとなり、シボレーのヒューゴ・ヴァレンテ選手と同じくシボレーのトム・チルトン選手がフロントロウからのスタートに。しかし、レッドシグナルが消えた瞬間、この2台間をすり抜けて、4番グリッドから鋭く加速したモンテイロ選手がトップに立ち、3番手スタートのロブ・ハフ選手(ラーダ)、8番手スタートのミューラー選手が2~3番手に躍り出る。

トップに立ったモンテイロ選手は、背後で激しく2番手を争うハフ選手(Huff)とミューラー選手を僅かずつ引き離し、約2秒のマージンを稼いで終盤を迎えたが、7周目の最終コーナーでシトロエンのマー・チンホワ選手がクラッシュしセーフティーカーが入ってしまう。

10周目のリスタートでのピンチを凌いでトップを死守したモンテイロ選手(Monteiro)だったが、最終ラップを目前にした10周目の最終コーナー付近でマシントラブルに見舞われてスローダウン。代わってハフ選手が今季2勝目をマークし、2位にミューラー選手、3位にリスタートでミケリス選手をパスしたヴァレンテ選手が入っている。





Formula3 Macau Grand Prix

第61回マカオ・グランプリの大トリを飾る「Suncity Group Formula3 Macau Grand Prix」は、この日最後の決勝レースとして、午後3時30分から15周の決勝レースが行われた。

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恒例のライオンダンスなどのスペシャルイベントの後、昨日の予選レースを制したフェリックス・ローゼンクビスト選手を先頭に、フォーメイションラップがスタート。1周の後、午後3時34分にレッドシグナルがブラックアウトした。

スタート直後にローゼンクビスト選手を逆転し、ルーカス・オーヤー選手(Lucas AUER)がトップに立つも、リスボアベンドで止まり切れずオーバーラン。代わってエステバン・オコン選手とトム・ブロンクビスト選手がトップを争うが、このトップ2台はサンフランシスコベンドでタイヤバリアにクラッシュ。後続マシンの多くが巻き込まれる多重クラッシュに発展してしまう。

このため、レースは赤旗中断となり、午後4時10分にセーフティーカー先導によりレースは再開。1周目のアクシデントで6台が消え、22台での攻防となった。

セーフティーカーが2周終了時にピットインし、3周目からリスタートとなったが、ここでトップを死守したローゼンクビスト選手は、2番手を争うオーヤー選手やニック・キャシディ選手を寄せ付けず、そのまま15周を逃げ切って優勝。5度目のマカオ挑戦で念願の勝利をつかみ取った。

2位にはオーヤー選手、3位にはキャシディ選手が入っている。