2018 SUPER FORMULA Round 2 Report

【SUPER FORMULA 第2戦/オートポリス】

オートポリス大会でコースレコードを更新、
決勝レースは悪天候により中止に

SUPER FORMULA Round 1

開催日 2018年5月11日-13日
開催場所 オートポリス
(大分県)
天候 決勝日) 雨
予選日) 晴れ
路面 決勝日) ウェット
予選日) ドライ
決勝周回数 54周
(1周=4,674km)
参加台数 19台
SUPER FORMULA 第2戦

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「SUPER FORMULA(全日本スーパーフォーミュラ選手権)」の第2戦が大分県のオートポリスで開催された。残念ながら決勝レースは悪天候により中止となったが、予選ではまれにみる僅差の戦いが展開され、コースレコードも大幅に更新された。

ヨコハマタイヤとしては、昨年に続き2度目となる九州ラウンド (2016年は熊本地震の影響により大会がキャンセルとなった)。2014年以降、オートポリス大会はシーズンの後半に行われてきたが、5年ぶりに春開催へとスケジュールが移動となった。夏に向かって徐々に気温が上がっていくこの時期に、今シーズン改良されたソフトタイヤがどのようなパフォーマンスを見せるのか期待が寄せられた。

また、今大会では2名のドライバーがスーパーフォーミュラデビュー。海外の様々なカテゴリーに参戦経験を持つトム・ディルマン選手(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)と、全日本F3選手権に参戦中の阪口晴南選手(TEAM MUGEN)の走りにも注目が集まった。

公式予選が行われた12日(土)は、気持ちの良い快晴に恵まれた。午前中のフリー走行を経て、公式予選は午後にスタート。Q1はミディアムタイヤの使用が義務付けられており、各車2セットの新品タイヤを使いセッションの前半と後半、2度タイムアタックを行うが、最初のアタックで暫定トップタイムを叩き出したのは、ルーキーの阪口選手。昨年のQ1トップタイムを大きく上回る1分27秒727をマークし周囲に衝撃を与えると、最終的には1分27秒677に自己ベストタイムを縮めてきっちりとQ2進出を果たしてみせた。

最終的にトップタイムをマークしたのは伊沢拓也選手(TCS NAKAJIMA RACING)だが、14番手でQ2進出を果たした千代勝正選手(B-Max Racing team)との差は0.550秒。17番手でQ2進出を逃したナレイン・カーティケヤン選手(TCS NAKAJIMA RACING)との差は0.645秒と、1秒を切る差の中にほとんどすべてのマシンがひしめき合うという、これまで以上に僅差の結果になった。

ソフトタイヤでのアタックになったQ2は、さらに熾烈な戦いが展開された。コースインラップの翌周にベストタイムを出してくる他のドライバーと戦略を変えて、1周をウォームアップランに充てた小林可夢偉選手(carrozzeria Team KCMG)が、唯一の1分25秒台になる1分25秒799をマーク。コースレコードタイムより約0.3秒速い最速タイムを刻み、トップでQ3進出を果たした。

2番手のニック・キャシディ選手(KONDO RACING)と3番手の平川亮選手(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)との差が1000分の3秒と、ここでもQ1に劣らない僅差の結果が並んだが、Q3進出を分ける8番手、9番手はなんと同タイム。野尻智紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と石浦宏明選手(P.MU/CERUMO・INGING)は1分26秒426で並んだが、先にタイムを記録していた野尻選手が8番手となりQ3進出。石浦選手は1000分の1秒まで同じタイムを刻みながらも無念のQ2敗退という結果になった。

ポールポジション争いのQ3は、Q2の小林選手と同様にウォームアップランを1周多く充てた平川選手がトップタイムをマークし、セッショントップになった。「今日の目標は予選でトップになってシリーズポイントを獲ることだった」と記者会見で話した平川は、自身初のスーパーフォーミュラでの予選トップとなったが、前戦鈴鹿大会での接触アクシデントから今大会での3グリッド降格ペナルティが出ており、決勝レースのスターティンググリッドは4番手となった。

代わって一番前のグリッドを手に入れたのは、「Q2をギリギリで通過したことも、展開が自分に向いていると思っている」と流れの良さも味方につけた野尻選手。小林選手はQ3ではタイムが伸び悩み最終的な予選結果は8位となったが、新たなコースレコードホルダーとなった。

一夜明けた13日(日)は、朝から雨模様。さらに濃霧にも包まれ、視界不良から午前中のフリー走行が中止に。決勝レース直前に行われるウォームアップ走行のタイミングでは大粒の雨も降りだし、2台のマシンがアクシデントに見舞われたことからセッションが中断。その後も天候の回復が見込めないことから、決勝レース中止の決定が下されることになった。

ENGINEER VOICE

高口紀貴 [横浜ゴム MST開発部 技術開発2グループ]

コンディションが良かったので、コースレコード更新についてある程度の望みは持っていましたが、今年のソフトタイヤはウォームアップに関して神経質というか、うまく使いこなさなければタイムが出ないという性格なので、レコードが更新できない可能性も十分あるとは思っていました。タイム自体も、1分26秒のフラットが出れば……という予測だったので、小林選手は非常にいいタイムを出してくれました。

タイヤへの熱入れやマネージメントというのはドライバーの技術が見える一つの要素。実はソフトタイヤに関して、『もっとデグラデーション(走行を重ねることで生じるタイヤの性能低下)を大きくしてほしい』と話してくれるドライバーもいたりするのですが、それは“タイヤの使い方に関して自信がある”ということの現れなのでしょうね。

次戦の舞台となるスポーツランドSUGOは、コースのコンパクトさが特徴。1周が短いのでラップタイムは1分5秒台ですがトップスピードがそれほど高くないこともあり、タイヤへの厳しさという点では比較的辛くありません。ただし最終コーナーだけは別で、ドライバーも大変なポイントだと思いますが、タイヤにとっても一番の頑張り所になります。

SUGOでソフトタイヤを使ってレースウィークを走るのは初めてになりますから、レコード更新は当然目標に定めています。オートポリスでSF14最後の戦いができなかったのは残念ですが、2週間後のSUGO大会に期待していただきたいと思います。