About 2016 Super Taikyu


その名称通り、長丁場の耐久レースを全国の主要サーキットで競い合うのがスーパー耐久シリーズ。前身となったN1耐久ラウンドシリーズの発足から26年を迎えているが、市販車をベースとしたレーシングカーに対して、市販のエアロパーツや足回りなどを比較的自由に装着することが許されており、アフターパーツマーケットとの連携もシリーズの大きな特徴となっている。

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エンジン排気量や駆動方式などをベースに、STX/ST1~ST5という6つのクラスで競われるスーパー耐久。SUPER GTの300クラスでもお馴染みのFIA GT3マシンから、ラリーフィールドでも好敵手の関係にある4輪駆動ターボ、2ドアボディの本格スポーツクーペからコンパクトカーまで、バラエティ豊かな参戦マシンの顔ぶれも人気の理由である。これらのマシンを3~4人のドライバーでリレーし、ピット作業の速さやレース展開に応じた戦術など、まさにチーム同士が総力戦でぶつかり合っている。

2016年も前年同様、全6戦のカレンダーが組まれている。そのうち9月に行われる富士ラウンドは、シリーズ最長の9時間で競われる。一方、2016年から新たに採用されるのが2レース制度。これはSTX/ST1~ST3とST4/5の2グループにわけて、それぞれの決勝を行うというもの。速度差が大きくなってきたことから安全性の確保を目的に採用されたもので、2016年はSUGO、岡山国際、オートポリスの3戦で導入される。


タイヤ・インフォメーション

2009年まではタイヤコンペティションだったスーパー耐久、その時代から多くのチームがヨコハマタイヤとともに戦い、好成績をおさめてきた。そして2010年にスーパー耐久はワンメイクタイヤ制を導入したが、この年から現在までヨコハマタイヤがオフィシャルサプライヤーをつとめ、7年目のシーズンを迎えることとなった。

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耐久レースということで、長丁場の決勝ではほぼタイヤ交換が行われる。近年は参戦台数も増加傾向を見せているスーパー耐久だけに、レース毎に使われるタイヤの本数も多い。そこでパドックの一角にはADVANカラーをまとうタイヤトランスポーターがズラリと並び、大勢のサービススタッフが組み替え作業などを行って参戦チームの走りを支えている。このサービス風景とトランスポーターの共演も、スーパー耐久ではお馴染みの光景となっている。

ちなみに、ヨコハマタイヤではFIA WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)を筆頭に、各カテゴリーで使われるモータースポーツ用タイヤにおいても、環境性能を高めたものを供給している。この原点とも言えるのがスーパー耐久で、2008年のスーパー耐久・第4戦「十勝24時間レース」にオレンジオイルを配合したECOレーシングタイヤを実戦投入したことをご記憶の方も多いのではないだろうか。

UPDATE : 29.Feb.2016