About 2016 All Japanese Kart Championship


子供のころ、遊園地などで乗った“ゴーカート”で乗り物を操る楽しさを知ったという人も多いのではないだろうか。そんな経験を源流に、近年は日本でも子供のころからカートレースに参戦していたというレーシングドライバーが増えてきている。一方でカートの世界を究めて世界を目指すレーシングカーターも多いが、日本におけるレーシングカートの頂点に位置するのが、全日本カート選手権のKF部門である。

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JAF(日本自動車連盟)がタイトルをかけている全日本カート選手権、2016年は全国で5大会/10戦のカレンダーが組まれている。戦いの舞台となるのはミニサーキットやレーシングカートコースであり、いくつかのカテゴリーを併催するなかでのメインレースに位置づけられるのがKF部門だ。KFは国際カート委員会(CIK-FIA)が制定するカテゴリーであり、世界的にも変速装置の無いカートにおいて最高峰に位置づけられている。

KFのカートは専用に開発された、排気量125ccの水冷2ストロークエンジンを搭載する。エンジン回転数の上限こそ定められているものの、チューンが許されている幅は広い。一方で選手は一定以上のライセンスホルダーであることに加えて、過去の出場実績や戦績の規定を満たす者だけに参加資格が与えられる。まさに選手もマシンも、そしてチームも、全てがレーシングカートの最高峰、それがKF部門なのである。


タイヤ・インフォメーション

全日本カート選手権の最高峰であるKF部門は、タイヤはワンメイク制ではなくコンペティションとなる。よって複数のメーカーが参入しているが、ヨコハマタイヤが2015年の開幕戦で優勝、続く第2戦も準優勝を飾ったことは、まだ記憶に新しいところだろう。

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タイヤに関して、とても自由度が高いことはKF部門の大きな特徴のひとつ。使用するメーカーが自由であることをはじめ、専用に開発された非市販のスペシャルタイヤを使用することが可能なため、選手の好みやカートとのマッチング、コースの特性やレース開催時期の気象条件などに最適なタイヤが実戦投入されている。ゆえに“タイヤウォーズ”も熾烈なものがあり、前述のヨコハマタイヤによる優勝劇も長年の積み重ねが華を開いた結果であると言えるだろう。

UPDATE : 29.Feb.2016