【FIA世界ツーリングカー選手権 第19&20戦/上海国際 (中国)】
WTCC Portugal
(Shanghai)
開催日 | 2015年9月25日-27日 |
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開催場所 | 上海国際サーキット (中国) |
コース距離 | 4,603m | 決勝予定周回数 | 14周×2レース |
初めてツインリンクもてぎを舞台に開催された、WTCC Race of JAPANから二週間が過ぎようとしている。ホセ・マリア・ロペス選手とノルベルト・ミケリス選手が優勝を飾った興奮の瞬間、その記憶も新しいままにWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)のカレンダーは、中国・上海国際サーキットへと転戦する。
今シーズン、日本、中国、タイ、カタールと4大会が設けられたアジア・中東ラウンドだが、このなかで中国・上海だけが昨年に続いて開催されるコース。それ以外は全てがWTCC初開催コースとなるため、各チームやドライバーにとっては過去のデータを持ち合わせている上海は、是が非でも好成績をおさめておきたい重要なポイントとなる。
ドライバーズタイトル争いは、ホセ・マリア・ロペス選手、イヴァン・ミューラー選手、セバスチャン・ローブ選手という、シトロエン勢に絞られている2015年のWTCC。昨年の上海は第1レースをロペス選手が制して、シトロエンがマニュファクチャラーのタイトルを獲得したことは記憶に新しい。しかし、一方で第2レースはメルディ・ベナニ選手が優勝、ティアゴ・モンテイロ選手が準優勝で続いてホンダ・シビックのワン・ツー・フィニッシュとなった。2013年の上海も第2レースはホンダ勢が表彰台を独占しているだけに、今年も日本での優勝をバネにホンダ勢の活躍が大いに期待されるところだ。
世界を転戦するWTCCドライバーにとって、母国ラウンドに賭ける思いはひときわ大きなものがあるだろう。もちろん地元ファンからの期待は高まり、他の誰よりも大きな声援を受けてのレースは、時にその声援が大きな追い風となることも珍しくない。
WTCCでいえば、ハンガリーでのノルベルト・ミケリス選手、アルゼンチンでのホセ・マリア・ロペス選手、フランスでのイヴァン・ミューラー選手やセバスチャン・ローブ選手などが、ホームレースで強さを見せ続けていることはデータにも裏付けられている。そして次の中国・上海ラウンドで注目株となるのが、シトロエンのマー・チンホワ選手だ。
2014年、ロシアのモスクワで行われた第2レースでは、中国人ドライバーとしてFIA世界選手権の初ウィナーに輝いたマー選手。その後、2015年もポルトガルのヴィラ・レアルにおける第2レースを制して、自身2回目のWTCC優勝を飾った。シトロエン・マニュファクチャラー勢の中で最も若いマー選手、残念ながら選手権ドライバーズタイトル争いからは漏れてしまったものの、なにより母国での優勝は多くの地元ファンが望んでいるところ。この週末、その走りが最も注目されるマー選手、好走に期待が高まる。
【選手権 ドライバー部門・ポイントランキング (第18戦終了時点)】
順位 | No. | ポイント | ドライバー | 車両 | チーム |
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1 | 37 | 351 | ホセ・マリア・ロペス | シトロエン・C-エリーゼ WTCC | Citroen Total WTCC |
2 | 68 | 277 | イヴァン・ミューラー | シトロエン・C-エリーゼ WTCC | Citroen Total WTCC |
3 | 9 | 253 | セバスチャン・ローブ | シトロエン・C-エリーゼ WTCC | Citroen Total WTCC |
4 | 33 | 169 | マー・チンホワ | シトロエン・C-エリーゼ WTCC | Citroen Total WTCC |
5 | 5 | 164 | ノルベルト・ミケリス | ホンダ・シビック WTCC | Zengo Motorsport |
6 | 2 | 153 | ガブリエレ・タルクィーニ | ホンダ・シビック WTCC | Honda Racing Team JAS |
7 | 18 | 151 | ティアゴ・モンテイロ | ホンダ・シビック WTCC | Honda Racing Team JAS |
8 | 7 | 91 | ヒューゴ・ヴァレンテ | シボレーRML・クルーズ TC1 | Campos Racing |
9 | 3 | 84 | トム・チルトン | シボレーRML・クルーズ TC1 | ROAL Motorsport |
10 | 12 | 77 | ロブ・ハフ | ラーダ・ヴェスタ WTCC | LADA Sport Rosneft |
11 | 25 | 60 | メルディ・ベナニ | シトロエン・C-エリーゼ WTCC | Sebastien Loeb Racing |
12 | 4 | 39 | トム・コロネル | シボレーRML・クルーズ TC1 | ROAL Motorsport |
13 | 10 | 23 | ニッキー・キャツバーグ | ラーダ・ヴェスタ WTCC | LADA Sport Rosneft |
14 | 26 | 18 | ステファノ・ディアステ | シボレーRML・クルーズ TC1 | ALL-INKL.COM Munnich Motorsport |
15 | 46 | 16 | ヤープ・ヴァン・ラーゲン | ラーダ・ヴェスタ WTCC | LADA Sport Rosneft |
16 | 15 | 6 | ジェームス・トンプソン | ラーダ・ヴェスタ WTCC | LADA Sport Rosneft |
17 | 27 | 5 | ジョン・フィリッピ | シボレーRML・クルーズ TC1 | Campos Racing |
18 | 29 | 5 | ネストール・ジロラミ | ホンダ・シビック WTCC | Nika Racing |
19 | 19 | 4 | リカルド・リデル | ホンダ・シビック WTCC | Nika International |
20 | 47 | 4 | ニコラス・ラピエール | ラーダ・ヴェスタ WTCC | LADA Sport Rosneft |
21 | 11 | 2 | グレゴアール・ドゥムースティエ | シボレーRML・クルーズ TC1 | Craft Bamboo |
22 | 8 | 1 | サビーネ・シュミッツ | シボレーRML・クルーズ TC1 | ALL-INKL.COM Munnich Motorsport |
23 | 98 | 0 | ドゥサン・ボルコビッチ | ホンダ・シビック WTCC | Proteam Racing |
24 | 14 | 0 | ミハイル・コズロフスキー | ラーダ・ヴェスタ WTCC | LADA Sport Rosneft |
25 | 70 | 0 | マト・ホモラ | シボレーRML・クルーズ TC1 | Campos Racing |
【YOKOHAMAドライバーズトロフィー・ポイントランキング (第18戦終了時点)】
順位 | No. | ポイント | ドライバー | 車両 | チーム |
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1 | 5 | 136 | ノルベルト・ミケリス | ホンダ・シビック WTCC | Zengo Motorsport |
2 | 3 | 106 | トム・チルトン | シボレーRML・クルーズ TC1 | ROAL Motorsport |
3 | 25 | 103 | メルディ・ベナニ | シトロエン・C-エリーゼ WTCC | Sebastien Loeb Racing |
4 | 7 | 97 | ヒューゴ・ヴァレンテ | シボレーRML・クルーズ TC1 | Campos Racing |
5 | 4 | 69 | トム・コロネル | シボレーRML・クルーズ TC1 | ROAL Motorsport |
6 | 26 | 62 | ステファノ・ディアステ | シボレーRML・クルーズ TC1 | ALL-INKL.COM Munnich Motorsport |
7 | 27 | 54 | ジョン・フィリッピ | シボレーRML・クルーズ TC1 | Campos Racing |
8 | 11 | 52 | グレゴアール・ドゥムースティエ | シボレーRML・クルーズ TC1 | Craft Bamboo |
9 | 9 | 9 | ザビーネ・シュミッツ | シボレーRML・クルーズ TC1 | ALL-INCL.COM Munnich Motorsport |
10 | 98 | 5 | ドゥサン・ボルコビッチ | ホンダ・シビック WTCC | Proteam Racing |
11 | 70 | 4 | マト・ホモラ | シボレーRML・クルーズ TC1 | Campos Racing |
ヘルマン・ティルケ氏のデザインにより、上海の「上」の字をモチーフにもした独特なルックスが特徴的なサーキットである上海国際サーキット。コース全長はフルコースで5,421m。ただしWTCCでは一部をショートカットして4,603mとして競われる。1.2kmを超えるストレートと変化に富んだコーナーの組み合わせにより、攻略し甲斐のあるコースとなっている。特にツーリングカーではベース車両の特性やセットアップによるマッチングも重要なポイントとなるので、TC1規定車両がどのようなパフォーマンスをそれぞれの車種で見せるのかが注目のポイントとなる。
これまでのコースレコードは、2014年にホセ・マリア・ロペス選手(シトロエン)が予選でマークした1分48秒782(平均車速 152.33kph)。決勝ファステストラップは同年マー・チンホワ選手(シトロエン)がマークした1分50秒833(平均車速 149.511kph)となっている。