1990年に発足(同年はプレシーズン)したN1耐久ラウンドシリーズを前身とし、四半世紀におよぶ歴史を刻んでいるのがスーパー耐久シリーズ。その名の通り耐久レースによってカレンダーが組まれるカテゴリーであり、過去には国内唯一の24時間耐久レースもシリーズの一戦として開催されていた。2015年は全6戦で国内主要サーキットを転戦、シリーズ最長となる第3戦の富士は8時間の長丁場で競われる。
マシンは改造範囲の狭いN1規定をベースに、独自の特認システムなどを運用している。従前より改造範囲は広げられているものの、SUPER GTと比べれば圧倒的に市販車寄りであり、ベース車両の特性も大きく現れる。その一例として過去には、ヘビーウェットの決勝で上位クラスを退けて4WDターボ車が総合優勝を飾ったこともある。また、1台を2~3人(長時間決勝の大会では最大4人)でリレーするが、ピットストップが勝敗を左右することも多く、戦略のぶつかりあいも見どころのひとつだ。
クラスはFIA-GT3車両によって構成されるST-Xを最高峰として、ST-1からST-5までを加えた6つを設定。エンジン排気量や駆動方式によって分類され、いわゆるスーパーカーから街中でお馴染みのコンパクトカーまで、多彩な車種が同じコース上で戦っている。近年は特に小排気量車のクラスが増加傾向にあり、参加型レースらしいクラス台数構成となっている。
2010年にワンメイクタイヤ制度が導入されたスーパー耐久、その1年目から現在まで一貫してサプライヤーをつとめるのがヨコハマタイヤだ。スーパー耐久ではドライ路面用の溝が無いスリックと、ウェット路面用の溝が彫られたレインを用意する。過去には両者の中間に位置する浅溝のインターミディエイトが使われていたが、参戦コスト低減を目的として現在では使われていない。
UPDATE : 27.Feb.2015