2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 4 Report

【GAZOO Racing 86/BRZ Race 第4戦/SUGO】

ライバル勢をおさえてポールを奪った谷口信輝選手、
決勝もトップを一度も譲ることなく今季3回目のウィニングチェッカー!!

GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 4

開催日 2015年7月11日-12日
開催場所 スポーツランドSUGO (宮城県)
天候 晴れ
路面 ドライ
決勝周回数 13周
(1周=3,704m)
参加台数 64台
2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race 第4戦

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梅雨の合間の好天となった7月11日と12日の両日に渡り、GAZOO Racing 86/BRZレースの第4戦がスポーツランドSUGOで開催された。全国的にも多くの地域で真夏日となるほど気温が上がるなかで、宮城県のスポーツランドSUGOも金曜日の練習走行から30度を超え、マシンにもドライバーにも厳しい環境のもとでレースは行なわれることになった。

今回のスポーツランドSUGOラウンドは、プロフェッショナルシリーズ37台、クラブマンシリーズ28台と両シリーズ合わせて今回も60台を超えるエントリーを数えた。スポーツランドSUGOは、昨年のコース改修によりグリップレベルが向上し、86/BRZのアンダーパワーなワンメイクマシンだとニュータイヤはグリップし過ぎる傾向があり、タイムロスを招くこともあった。そのため各チームは、このラウンドのためにセッティングや戦略を検討している様子が伺えた。

11日(土)に開催された予選では、前戦で優勝を逃した谷口信輝選手が気を吐いた。いつもの予選と同様に予選開始直後にはコースインせず、まわりの動向を探りながら、15分の予選時間の中盤になりタイムアタックを開始。計測1周目に1分40秒台をマークするが、トップタイムに届かないことが分かると、そのまま連続してアタックを決行。15分の予選が終了する間際に1分40秒437を記録し、2位以下をコンマ1秒以上離して見事にポールポジションを獲得した。その他のヨコハマタイヤユーザーは、7位に近藤翼選手が入った。

迎えた12日(日)の決勝は、前日の予選と同様に朝から30℃を超える過酷な条件でレースが行なわれた。路面温度も43℃に達し、13周の決勝レースではタイヤやマシンコンディションのマネージメントにも気を遣うことになった。

13時過ぎにスタートが切られたプロフェッショナルシリーズの決勝レース。ポールポジションの谷口選手は、抜群のスタートで1コーナーをトップで通過。1周目のコントロールラインに戻ってきた時点で、後続と1.1秒のギャップを作った。2周目にはベストラップをマークし2番手以降との差をさらに広げていったが、3周目になるとスタート直後のポジション争いもひと段落し、後続がペースアップ。

中盤に入ると谷口選手を先頭に、4番手までが2秒以内の一団となってテール・トゥ・ノーズの攻防となった。4台ともにほぼ互角のラップタイムを刻み、どのマシンも前車を抜くには至らない。そんな白熱したバトルの中でも、谷口選手は冷静にライバルの状況を見抜き、トップを譲らない。

レースが後半戦に進んでも、4台の均衡したバトルに変化はない。今回はライバルメーカーのタイヤを装着する2位の阪口良平選手がホームストレートで谷口選手に並び掛けそうな場面もあったが、勝負どころの1コーナーではインを取らせず、巧みにレースをコントロールする。ファイナルラップに入るコントロールライン上では、トップと2位の差はわずかコンマ1秒という攻防だったが、谷口選手は13周に渡り隙を見せずに見事トップチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウィンを達成。今シーズン3勝目を飾り、シリーズランキングもトップを守った。7位スタートとなった近藤翼選手は、ポジションキープまま7位でフィニッシュ。11位から追い上げた織戸学選手は8位でチェッカーを受け、両選手ともにシリーズポイントを獲得している。

DRIVER VOICE

谷口信輝 選手 [KTMS 86]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 優勝】
決勝レースは抜群のスタートが切れて、1周目でリードが築けたので助かりました。その後は、3台の後続がくっついてきて集団でのバトルとなりトップを死守するのが非常に大変でした。レースの中盤になると2位の阪口選手と比べて、レインボーとSPコーナーが速いことが見極められたので、どこを守ればよいか分かったのも勝因です。ですが、13周に渡って後続を見ながら常にプッシュし続けたので、非常にタフなレースでした。優勝できてすごく嬉しいですし、ポイントランキングも首位を守れて良かったです。

近藤 翼 選手 [神奈川トヨタ☆DTEC86R]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 7位】
前戦の表彰台の勢いのままで、菅生でも上位に入りたかったですが、予選のポジションがあまり良くなかったです。決勝は、前半は集団だったこともありペースを抑えて後半に勝負しようと思っていました。ですが、ライバル勢も後半にペースが落ちることなく、予選のポジションをキープしたままゴールとなりました。

織戸 学 選手 [モルフォ 頭文字D サミー K1 86]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 8位】
予選で良いポジションを獲得したかったのですが、スポーツランドSUGOの独特なコースコンディションに合せられなかったです。決勝は、1周目に数台抜くことができて順位を上げることができました。決勝のペースもトップには及びませんが良かったので、やはり予選で前に出ることが重要ですね。でも、徐々に調子は上がっているので、次戦以降に期待していてください。