2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 3 Report

【GAZOO Racing 86/BRZ Race 第3戦/富士】

近藤翼選手がGR 86/BRZ Raceでの初表彰台を獲得、
谷口信輝選手は3位フィニッシュでランキング争いをリード!!

GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 3

開催日 2015年6月6日-7日
開催場所 富士スピードウェイ(静岡県)
天候 晴れ
路面 ドライ
決勝周回数 10周
(1周=4,563m)
参加台数 105台
2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race 第3戦

[Photo]

[Photo]

[Photo]

[Photo]

九州や四国、近畿地方が梅雨入りし、関東地方も梅雨入り目前となった6月6日と7日の両日に渡り、GAZOO Racing 86/BRZレースの第3戦が富士スピードウェイで開催された。毎回、富士スピードウェイラウンドはシリーズ戦で最も多くの台数が集まるというだけあり、今回もプロフェッショナルシリーズに43台、クラブマンシリーズに62台の計105台のマシンがサーキットに集結した。

やはり梅雨入り間近という時期のため好天での開催は叶わなかった。6日(土)に行なわれた予選は、前日の夜半から降り出した雨が上がったとはいえ、早朝はセミウエットの路面コンディションとなっていた。10時からスタートしたクラブマンシリーズの予選のころにはドライ路面へと変わっていったが、雨が降った影響でコース上は細かい砂で覆われていた。そのため、前日に行なわれた練習走行より路面コンディションが悪化し、グリップがダウンしているとの声が多く聞かれ、どのドライバーも練習走行からタイムを伸ばすことができないでいた。

クラブマンシリーズの予選終了から30分後に始まったプロフェッショナルシリーズの予選も同様の路面コンディションで、難しいタイムアタックとなった。開幕戦から2連勝を飾っている谷口信輝選手は2分5秒715をマークするが、トップにはコンマ3秒届かず2位。3位には2分5秒939のタイムで近藤翼選手が続いた。3位から10位まではコンマ1秒差の中に8人のドライバーが入るという混戦となったが、その中でもヨコハマタイヤが強さをみせ、谷口選手と近藤選手を含めて合計6台のマシンがトップ10の中に並んだ。

7日(日)も前日と同じく曇り空となったが、プロフェッショナルシリーズの決勝がスタートする14時前からは日差しも照りつけるようになり気温も上昇。路面温度は週末でもっとも熱い33℃まで上がる過酷な条件の中、10周で競われるプロフェッショナルシリーズの決勝がスタートした。

2番手スタートの谷口選手は、ポジションをキープしたまま1コーナーをクリア。トップと0.4秒の僅差のままコントロールラインを通過した。谷口選手に続く3位は近藤選手、5位には阪口良平選手、7位には森山鉄也選手という体勢で2周目に突入。その後の前半戦は、トップと2位の谷口選手がコンマ5秒以内のテール・トゥ・ノーズの戦いをみせる。ホームストレートではスリップストリームに入りトップを伺う姿勢をみせるが抜くにはいたらない。谷口選手の後方では、3位の近藤選手、5位の阪口選手までが一団となって2秒以内でトップを追った。

トップ争いをする5人のドライバーは一瞬の隙もみせず、お互いクリーンでプロフェッショナルな争いを見せて膠着状態が続いた。熾烈なトップ争いをしている5台の中で、中盤から輝きをみせたのが3位の近藤選手。谷口選手との差を徐々に縮めていき、トップ3台はコンマ6秒差でファイナルラップを迎えた。ついに膠着状態が崩れたのがゴール目前の最終コーナー。3位の近藤選手が谷口選手のインに入りホームストレートで横に並びかける。ストレートの伸びに欠けた谷口選手は、近藤選手に0.026秒差でかわされ、2位と3位が入れ替わりチェッカーを受けた。

トップ集団に加わっていた阪口選手はファステストラップを記録しながらも5位でゴール。6位には森山選手、8位に山谷直樹選手、10位に織戸学選手が入り、6台のヨコハマタイヤ装着車がトップ10内を締める結果となった。

DRIVER VOICE

近藤 翼 選手 [神奈川トヨタ☆DTEC86R]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 2位】
スタート後の1コーナーでは後続に抜かれてしまったのですが、1周目でスタート順位まで挽回することができて、その後はトップの2台を必死に追いました。タイヤはグリップダウンが少なく最後までコンディションを保っていたので、チャンスがあれば抜きたいと思っていました。ファイナルラップの最終コーナーで谷口選手のインが少し空いたので並びながらコーナーを脱出しました。ストレートはサイド・バイ・サイドでどちらが先行したかわからないほどでした。2位になれて本当に嬉しいです。GAZOO Racing 86/BRZレースでヨコハマタイヤを履くのは初めてですが、前戦の岡山で谷口選手の走りを見て、どのようにすれば速くなるか掴めた気がしました。それを実践することで、今回表彰台を獲得することができたと思います。

谷口信輝 選手 [KTMS 86]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 3位】
表彰台には登れましたが、連勝がストップしてしまったことは非常に悔しいです。トップのマシンと比較するとコーナーでは負けていませんでしたが、加速力が劣っていました。ファイナルラップのストレートも加速競争で負けたのが、逆転されてしまった要因です。ワンメイクレースなので、使っている道具や仕様は同じですがマシンのコンディションはそれぞれです。車両の性能で負けてしまったという印象です。次戦に向けて対策を考えないといけないと思っています。

TOPICS

ホームラン王・山﨑武司選手が今年もGR 86/BRZレースに参戦!!

[Photo]

プロ野球のセ・パ両リーグでホームラン王を獲得している山﨑武司選手が、主戦場をサーキットへ移して激闘をみせている。昨年、GAZOO Racing 86/BRZレースに初参戦し計3ラウンドを戦った山﨑選手は、チームを移籍して今シーズンはクラブマンクラスにエントリー。今年は今回の富士スピードウェイラウンドを含めて4戦へ参加する予定となっている。

「プロ野球の現役を引退してからレースほど緊張感を味わえるものはないので、今年もGAZOO Racing 86/BRZレースに参戦したいと思っていました。そのタイミングでスポンサーさんから声が掛かり、エントリーすることが決まりました。まだマシンの全力を引き出すことができていないので、練習を続けて少しでの上位に進出できるようにしたいです」と、今シーズンの意気込みを語ってくれた。