2014 WTCC Round 21&22 Preview

【FIA世界ツーリングカー選手権 第21&22戦/鈴鹿 (日本)】

[Preview] テスティング走行から見せたTC1車両の速さ!!

WTCC Japan
(Suzuka)

開催日 2014年10月24日-26日
開催場所 鈴鹿サーキット
(日本)
コース距離 5,807m
決勝予定周回数 11周×2レース
2014 WTCC 第21&22戦 プレビュー

初の鈴鹿・フルコース開催となるWTCC Race of JAPANは公式スケジュールに入り、10月24日(金)にはテスティング走行が30分間行われた。三重県地方は朝から好天に恵まれ、気温20℃/路面温度26℃というドライコンディションの下で13時30分にオンタイムでコースオープンとなった。

テスティング走行ではコースオフ車両が出したダスト処理のために中断される場面もあったが、特に大きなアクシデントなどは無く終了。トップタイムをマークしたのは王座獲得に王手をかけているホセ・マリア・ロペス選手で2分06秒987と唯一の06秒台にたたき込んできた。

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これに続いたのはセバスチャン・ローブ選手で0.791秒差の2分07秒778、3番手はイヴァン・ミューラー選手の2分08秒327と、リザルトのトップ3をシトロエン勢が独占して速さを見せる結果に。

ホームコースでの活躍に期待が高まるホンダ勢では、ティアゴ・モンテイロ選手がミューラー選手と僅か0.075秒差の2分08秒402で4番手、ガブリエレ・タルクィーニ選手は2分09秒934で10番手という結果に。

シボレーRML勢ではCampos Racingのヒューゴ・ヴァレンテ選手が5番手、北京の第1レースを制しているROAL Motorsportのトム・チルトン選手が6番手。そして先の上海で悲願の初優勝を飾ったラーダは、ロブ・ハフ選手が9番手、ジェームス・トンプソン選手が10番手というポジションになっている。



戦いを前にして、ウェルカムパーティを開催!!

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テスティングで、ロペス選手がマークした2分06秒987というタイム、これはTC1規定車両のパフォーマンスを物語るひとつの指標であると言える。鈴鹿・フルコ―ス開催は初めてなので昨年との比較は出来ないが、鈴鹿のコースレコードで言えばGT Asia GT3が2分04秒748、スーパー耐久のGT3は2分02秒728、同・ST1クラスは2分09秒785。WTCCはまだテスティング走行の段階、これから予選に向けてタイムアップしてくることは間違いなく、SUPER GTの300クラスレコードである1分59秒115にはまだ遠いかもしれないが、どこまでのタイムを刻んでくるかは注目である。

ヨコハマタイヤの渡辺晋はテスティング走行後に、「どのくらいのタイムになるのかは想像もつかなかったのですが、思っていた以上に速いという印象ですね。走行後の何台かのタイヤも確認したのですが、好タイムをマークしている各車はリアタイヤもきれいに溶けていて、初めてのフルコースですがしっかりセットアップをあわせてきてタイヤを上手く使っているようですね」と語った。

明日の土曜日は午前中に30分×2回のフリープラクティスを行い、15時30分から公式予選となるFIA WTCC Race of JAPAN。戦い本番を前に、金曜日の夕方からはサーキット内のラウンジにおいて、ヨコハマタイヤがウェルカムパーティを開催した。各チームのドライバーやスタッフが出席し、ローブ選手らによる恒例の酒樽の鏡抜きで幕開け。チームの垣根を超えた交流を深め、会場内では談笑する光景が見られた。

TV ONAIR

第19&20戦・上海国際の模様は、テレビ大阪で10月31日(金)の25時25分~25時40分、BSジャパンで11月2日(日)の9時15分~9時30分に、それぞれダイジェストが放送されます。また、TXN系列6局では11月1日(土)の16時00分から17時15分に特別番組も放送されますので、こちらもぜひお見逃し無く!!



【選手権 ドライバー部門・ポイントランキング (第20戦終了時点)】

順位 クラス No. ドライバー 車 両 ポイント
1 TC1 37 ホセ・マリア・ロペス シトロエン・C-エリーゼ WTCC 384
2 TC1 1 イヴァン・ミューラー シトロエン・C-エリーゼ WTCC 291
3 TC1 9 セバスチャン・ローブ シトロエン・C-エリーゼ WTCC 238
4 TC1 18 ティアゴ・モンテイロ ホンダ・シビック WTCC 146
5 TC1 2 ガブリエレ・タルクィーニ ホンダ・シビック WTCC 126
6 TC1 4 トム・コロネル シボレーRML・クルーズ TC1 118
7 TC1 7 ノルベルト・ミケリス ホンダ・シビック WTCC 118
8 TC1 3 トム・チルトン シボレーRML・クルーズ TC1 117
9 TC1 10 ジャンニ・モルビデリ シボレーRML・クルーズ TC1 103
10 TC1 12 ロブ・ハフ ラーダ・グランタ 1.6T 66
11 TC1 25 メルディ・ベナニ ホンダ・シビック WTCC 59
12 TC1 7 ヒューゴ・ヴァレンテ シボレーRML・クルーズ TC1 53
13 TC1 33 マー・チンホワ シトロエン・C-エリーゼ WTCC 33
14 TC1 11 ジェームス・トンプソン ラーダ・グランタ 1.6T 19
15 TC1 98 ドゥサン・ボルコビッチ シボレーRML・クルーズ TC1 17
16 TC1 14 ミハイル・コズロフスキー ラーダ・グランタ 1.6T 11
17 TC2 6 フランツ・エングストラー BMW 320TC 7
18 TC2 27 ジョン・フィリッピ セアト・レオン WTCC 4
19 TC1 77 レネ・ミュニッヒ シボレーRML・クルーズ TC1 3
20 TC2 8 パスカーレ・デ・サバチーノ BMW 320TC 2

【YOKOHAMAドライバーズトロフィー・ポイントランキング (第20戦終了時点)】

順位 クラス No. ドライバー 車 両 ポイント
1 TC2 6 フランツ・エングストラー BMW 320TC 190
2 TC2 27 ジョン・フィリッピ セアト・レオン WTCC 109
3 TC2 8 パスカーレ・デ・サバチーノ BMW 320TC 98
4 TC2 15 カミロ・エチェバリア BMW 320TC 12
4 TC2 55 ノルベルト・ナギー セアト・レオン WTCC 12
6 TC2 27 ペトル・フーリン セアト・レオン WTCC 10
7 TCN 99 谷口 行規 ホンダ・シビック S2000 TC 10
8 TC2 26 フェリペ・デ・ソウザ BMW 320TC (E90) 6
9 TC2T 50 ニキータ・ミスリア セアト・レオン WTCC 5

CIRCUIT

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■鈴鹿サーキット

昨年までは東コースが舞台だったWTCC、4年目にして初めてのフルコースで開催される鈴鹿サーキット。コースは立体交差も特徴のひとつだが、サーキットコースとしては路面が世界でも最も粗いというキャラクターを有している。

近年、路面改修は行われているが、東コースと西コースでは改修時期の違いがあり、先に改修を受けた東コース側は劣化が進んでいる状況にある。ただ、施工クオリティが高いため、大きな継ぎ目や質の変化は無い。さらに路面そのものもアルファルトの接着性が良く、しっかりしたものとなっている。また、シケイン手前部分については全く新しい路面となっており、ブレーキが良く効きそうな印象だ。

フルコース開催は初めてということで、誰がレコードホルダーとなるのかも注目すべきポイント。24日(金)18時の段階で鈴鹿サーキットの週末の天気予報では、日曜日の降水確率がやや高いものの傘マークはつけられていない。週末を通じて全てがドライコンディションになれば、コースレコードが生まれる可能性は土曜日の公式予選が最も高く、誰がQ3まで勝ち進むのか、そしてポールポジションを獲得するのかが、まずは最大の見どころとなる。