2014 GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 10 Report

【GAZOO Racing 86/BRZ Race 第10戦/鈴鹿】

シリーズ最終戦でも強さを遺憾なく見せたヨコハマタイヤ勢、
決勝Aレースは谷口信輝選手が5勝目でヨコハマタイヤが全戦優勝を飾る!!

GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 10

開催日 2014年11月9日
開催場所 鈴鹿サーキット (三重県)
天候
路面 ウェット
決勝周回数 8周
(1周=5,807m)
参加台数 85台
(ヨコハマタイヤ装着車 53台)
2014 GAZOO Racing 86/BRZ Race 第10戦

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全10戦のカレンダーで全国を転戦してきたGAZOO Racing 86/BRZ Raceも、いよいよ最終戦を迎えた。鈴鹿サーキット・フルコースを舞台にしたファイナルには全85台がエントリー、決勝はA/B各レースでそれぞれ40のグリッドが用意されているので、5台が予選落ちするという展開となった。

土曜日の公式予選は、時折晴れ間も見えて路面はドライコンディション。11時ちょうどに始まった1グループでは、織戸学選手が早々に2分32秒090をマークしてトップに立つが、ライバルの山野直也選手がこれを上回るタイムで織戸選手は2番手に。残念ながら参加台数が多いためにクリアラップをとることが難しく、織戸選手はアタックを終了した。

2グループでは谷口信輝選手が2分32秒192をマークしてグループのトップタイムを刻んだが、1グループの山野選手がマークしたタイムには惜しくも届かず。決勝のスターティンググリッドは谷口選手が2番手、織戸選手は3番手となった。

決勝が行われた日曜日は、天気予報の通りに雨模様。Aレースが始まるころには徐々に雨も強まってきたが、この前にはコース上でスーパーフォーミュラの決勝レース1が開催されたため、ストレート上はセンターから左側の水が捌けている状態に。しかし谷口選手が陣取るセカンドグリッドはセンターより右側となり、ポールポジションの山野選手が有利な状況でスタートを迎えた。

しかし、決勝前に大幅なセッティングの見直しを行った谷口選手のマシンは、ヨコハマタイヤの発熱の早さを武器にしてオープニングラップから仕掛けていく。スタートから1コーナーはグリッド順で駆け抜けたが、S字コーナーから前を行く山野選手をプッシュ。勢いの差は明白で、谷口選手はデグナーカーブまでにトップを奪うことに成功する。

谷口選手がトップに立って間もなく、後続のクラッシュによりセーフティカーが導入された。しかし、リ・スタートで巧みな加速を見せた谷口選手はコントロールライン通過までに後続を引き離すと、そのままマシンをフィニッシュまで運んで今季5勝目を飾ることに成功。この勝利によって2014年のGAZOO Racing 86/BRZ Raceは開幕戦から最終戦までの10戦全てをヨコハマタイヤ勢が優勝する完全制覇をなし遂げた。

また、決勝Bレースでは今村大輔選手がポール・トゥ・ウィン。2位に中井秀彰選手、3位に河野利尚選手が入り表彰台を独占するとともに、5位までをヨコハマタイヤ装着車が占める結果となった。

TECHNICAL INFORMATION

雨となった決勝だが、ヨコハマタイヤのポテンシャルを知り尽くした谷口信輝選手の走りが、ライバルを圧倒する結果となった。また、ヨコハマタイヤがシリーズ全勝をなし遂げたが、全国を一年間に渡って転戦した結果として気温や路面、天候を選ばずにプロドライバーからクラブマンドライバーまで、幅広く速さを見せられるタイヤの優れたポテンシャルを知らしめたシリーズとなった。